内容説明
乱世に心奪われず天の指針に生きた男たち。負け知らず「軍師官兵衛」を支えた極意に迫る。
目次
第1章 官兵衛の危機
第2章 信長とキリシタン
第3章 秀吉の時代のなかで
第4章 秀吉とキリシタン
第5章 強まるキリスト教弾圧
第6章 それぞれの最期
終章 一六三七(寛永十四)年・島原
著者等紹介
守部喜雅[モリベヨシマサ]
1940年、中国上海市生まれ。慶応義塾大学卒業。1977年から97年まで、クリスチャン新聞・編集部長、99年から2004年まで月刊『百万人の福音』編集長。現在はクリスチャン新聞・編集顧問。ジャーナリストとして、四半世紀にわたり、中国大陸のキリスト教事情を取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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それいゆ
50
NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」では、3月16日から生田斗真が演じる高山右近が登場します。「人を殺すより使え」という官兵衛は、智力で敵を下した戦の天才で、ただ一人の女性を妻として愛し添い遂げました。右近は清廉な生き方を求め棄教せず信仰を貫き、国外追放となりマニラで帰天しました。処刑されたわけではありませんが、右近の死は殉教と同じです。バチカンは没後400年となる2015年に、マザーテレサと同じ福者として列福する手続きを進めています。この本は二人のキリシタン大名としての心情をとても分かりやすく描いています。2014/03/11
megumiahuru
33
「軍師 官兵衛」の黒田官兵衛と高山右近、激動の戦国時代、共に信長、秀吉に仕えた二人の生涯を、主にキリシタン大名としての足跡に注目してまとめている。何でもありの戦国の世に彼らが示した清廉な生き方には心探られる。時の流れを超えて輝きを放つのは、人が残した業績よりも、その人格なのかもしれない。時代の荒波の中でも、流されない心を持つことの大切さを思わされる。2014/04/09
Kou Shingai
0
NHK大河ドラマで放映中の黒田官兵衛と、官兵衛をキリスト者へ導いた高山右近。この二人を取り上げた本。官兵衛は大河ドラマでも描かれているように戦国時代屈指の軍師。秀吉が天下人になったのは官兵衛の知恵による所が大きいでしょう。そのような知恵ある存在が何故神を信じるようになったのか、彼の歩みも含め、史実に基づいて記述されています。高山右近についてはクリスチャンでない方や、歴史にあまり興味のない方には馴染みのない人物かもしれません。しかし、世界的には有名な方で、当時の日本人に最も影響力のあったキリスト者の一人です2014/07/27