内容説明
この本の特徴は、佐々木実さん、早坂潔さんという、べてるの家の成立と働きを考えるうえで、欠くことのできない二人に焦点をあてて、詳細な人生の足跡を書き起こしたことです。
目次
“港の怪人”佐々木実の歩み
“傷ついた癒し人”早坂潔の歩み
周りの人びとからの人物評(インタビューから)(佐々木実さんについて;早坂潔さんについて;べてるの家の仲間たちの声)
病気を乗り越えたライフコースの研究
逆説と試行と―あとがきにかえて
著者等紹介
大澤榮[オオサワサカエ]
厚生労働省国立公衆衛生院(現国立保健医療科学院)を経て、大正大学大学院人間学研究科修了。北海道文教大学人間科学部看護学科精神看護学領域教授。日本アディクション看護学会理事(広報委員会)。恵庭市男女共同参画審議会委員。北海道ダルクの運営に携わる。2009年宮城県栗原市制定第10回白鳥省吾賞最優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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jackbdc
7
研究者である著者は”べてるの家”を聖地視しているようだが、その気持ちは分からなくもない。本書はべてるに設立当初から在籍する2名の当事者を第三者視点で取材したもの。彼らや周囲の人たちが病気に苦しみ、付き合って暮らす中で”苦労を大切にする生き方”を身に付ける長い歳月を経て、1人は会社を起ち上げて社長を務めるなど経済的な自立を果たした。もう1名は心身の状況から就労には適合しないが愛嬌のある人柄が慕われるようになった。何れも地域に馴染み、その関係の中で自分の居場所を見出し生き生きと生活している様子が伝わった。2021/11/29
yuka
1
◆◆◆【精神障害】を持つ人。家族に〝希望と夢〟与えてくれる本。《べてるの家》という信頼できる場所を得ることで、精神障害を持ちながらも、苦労を大切にする生き方をされてこられた、先駆者2名の人生の足跡。2017/12/22