出版社内容情報
《内容》 医事紛争・訴訟はちょっとしたトラブルから発展します.「電話の応対が悪い」「服に薬品をつけられた」などが原因であることも……. 患者さんの気持ちを理解し,紛争を未然に防ぐ心得,適切な対応のための基礎知識から,やむをえず訴訟となった場合の和解編まで,地域で信頼され,選ばれる歯科医院になるために事例をもとにリアルに解説.
《目次》
●事 例
事例1 謝罪の遅れ
事例2 親族が代理人に
事例3 専門医への紹介遅れ
事例4 謝罪の撤回
事例5 慰謝料を支払う約束
事例6 FCによる皮膚変色
事例7 相手の脅し
事例8 誠意のある対応
事例9 取り次がれない電話
事例10 説明と同意
事例11 説明不足
事例12 訴えとは異なる本当の不満
●基礎知識
◆Part I 医事紛争とは―医療事故・医療過誤との関連
第1章 医事紛争とは何か
1.医事紛争
2.医療事故と医療過誤
3.クレーム,トラブル
第2章 医事紛争を解決するということ
第3章 紛争解決の基本的な流れ
1.紛争の本質の把握
2.対立点の整理
3.和解案の提案
◆Part II 医事紛争が起こった場合の心得―和解への道
第1章 患者さんの気持ちを理解する
1.いま,患者さんの気持ちは?
2.理解の手助け-心理学的な要素から
3.医療事故の被害者の願い
第2章 健康回復を目指す
1.治療を優先する
2.予後を説明する
3.和解交渉は症状が固定するまで待つ
4.治療費の負担
第3章 応対の際,注意すべきこと
1.患者さんを不快にさせない
2.患者さんを待たせずに応対する
3.話をよく聞き,復唱する
4.患者さんの苦悩に共感する
5.患者さんとの応対は院長室で行う
6.患者さんへの説明には専門用語を避ける
7.その患者さんは大勢のなかの1人ではない
8.患者さんと会話する際の位置関係に注意する
9.患者さんの家族などにも気配りをする
10.会話の録音機材を準備しておく
11.歯科医師賠償責任保険の話は慎重にする
12.代理人と応対することもある
13.攻撃的な患者さん
14.謝罪について
第4章 カルテ開示
2.証拠保全による開示
◆Part III 医療訴訟と医事紛争の解決―和解での手続き
第1章 法的手続きへの対応
1.弁護士や認定司法書士が代理人に選任された場合
2.証拠保全に来たとき
3.音沙汰のないとき
4.訴状が届いた場合
第2章 和解の時期
1.治療を尽くしたか
2.十分な説明を尽くしたか
3.症状が固定したか
4.金銭で解決できるか
5.患者さんが冷静に判断できているか
第3章 解決金額の基準
1.解決金算定の根拠となる項目
2.解決金額の話し合い
第4章 和解文書の作成・締結
1.和解文書検討の重要性
2.和解文書に求められること
3.和解文書の構成
4.条項の省略
5.和解文書に記述されてはいけないこと,合意してはいけないこと
6.和解文書とみなされる文書
第5章 解決金の支払いと歯科医師賠償責任保険からの払い戻し
1.領収証の受け取り
2.解決金を支払わないとどうなるか
3.誰が支払うのか
4.歯科医師賠償責任保険からの払い戻し
第6章 医薬品副作用被害救済制度
1.給付項目
2.積極的に利用しましょう
第7章 医療事故における法的責任
1.刑事責任
2.行政責任
●エピローグ
第1章 紛争は「処理せず」に「対応」するもの
第2章 クレーム・医事紛争は生き残りの貴重な情報源
1.ハインリッヒの法則
2.ハインリッヒの法則を患者さんに応用
3.情報源としてのクレームや医事紛争
内容説明
歯科における医事紛争の実態は、深刻な健康被害が生じた事例が少なくないものの、頻度としては「電話の応対が悪い」「治療費が高い」「服に薬品がついて変色した」といって健康被害以外の原因で紛争に至ったケースが非常に多い。本書では、日常的に起こりうる事例を軸にその解決方法を示した。
目次
1 医事紛争とは―医療事故・医療過誤との関連(医事紛争とは何か;医事紛争を解決するということ;紛争解決の基本的な流れ)
2 医事紛争が起こったときの心得―和解への道(患者さんの気持ちを理解する;健康回復を目指す;応対の際、注意すべきこと ほか)
3 医療訴訟と医事紛争の解決―和解での手続き(法的手続きへの対応;和解の時期;解決金額の基準 ほか)
エピローグ(紛争は「処理」せずに「対応」するもの;クレーム・医事紛争は生き残りの貴重な情報源)
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- 和書
- 成長理論 (第2版)