出版社内容情報
《内容》 本書では,看護を精神力動的な特性をもつものとして考え,人間関係論を展開する。人間行動の理解に役立つ理念を,よりわかりやすい知識として看護婦が活用できるよう,看護場面における具体的な事例や図表を豊富に引用しながら解説。 《目次》 第I部 看護場面の諸局面と役割 第1章 看護の定義 第2章 看護婦-患者関係の諸局面 第II部 看護場面に影響をおよぼす諸要因 第4章 人間のニード 第5章 目的達成を妨害するもの 他 第III部 心理的課題 第8章 他人を頼りにすることの学習 第9章 欲求充足を延期することの学習 他 第IV部 人間関係のプロセスとしての看護研究の方法 第12章 観察,コミュニケーション,記録 その他図表多数
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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訳が難しく、かなり読みづらいです。サリヴァンの影響が強く、看護場面で患者と看護師間で起こる人間関係による作用に、幼児期の発達過程からの類推が多く登場します。しかし、私はそうした幼児期の経験を解釈して患者と関わるコトは、恣意的な解釈に陥りやすく、対人相互作用過程において効果があるか疑問を持っています。一方で、患者の病の経験を人生の一部として統合していけるように関わることにこそ看護師の役割があるとする著者の姿勢には同意します。対人関係を通して人として患者と共に成長していく事にこそ看護の面白さがあると思います。2016/08/14