出版社内容情報
《内容》 リンパ浮腫は主に,婦人科がん(乳がんを含む)患者の手術・照射療法後に症状が現れるもので,現在5万人の患者がいるといわれる。治療法は複合的理学療法(スキンケア+医療リンパドレナージ+圧迫療法+運動療法)が世界的にメインとなっている。本書はわが国の専門セラピスト第一人者が複合的理学療法の理論と実践を詳細に解説した書である。
《目次》
1. リンパ系の解剖・生理
A. はじめに
B. リンパの成分
C. 血液循環とリンパ循環
D. リンパ管系とリンパ生成の場の微小構造
E. リンパ管の走行
F. リンパ輸送の特徴
G. 圧迫時のリンパ管への影響
2. リンパ浮腫とはどういうものか
A. 浮腫とは
B. リンパ浮腫治療への取り組み
C. リンパ浮腫の定義
D. リンパ浮腫の発症原因
E. リンパ浮腫の分類
F. リンパ浮腫の病期
G. リンパ浮腫の症状
H. リンパ浮腫の合併症
I. 心性浮腫について
J. 慢性静脈機能不全症(CVI)について
3. リンパ浮腫治療の概要
A. 保存的治療法
B. 手術的治療法
C. その他の治療法
4. フェルディ式複合的理学療法とは何か
A. 治療法の概要
B. 症状に応じた2段階の治療ステップ
C. 適応と禁忌
D. 複合的理学療法の治療施設
5. 医師との連携
A. リンパ浮腫治療開始時に必要な情報
B. 専門セラピストが作成する記録
C. 専門セラピストから医師への報告
6. 治療方針決定のプロセス
A. 施術の対象
B. 主治医との連携
C. 問診
D. 視診
E. 触診
F. 悪性の徴候
G. 計測記録について
7. スキンケア
A. スキンケアの基本
B. 皮膚トラブル時の対応
8. 医療徒手リンパドレナージ-フェルディ式マッサージ
A. マッサージ手順の考え方
B. 基本知識(考慮すべきリンパ管システム)
D. その他の手技
I. マッサージの実際[基礎編]-リンパ節の機能が正常な場合
A. 準備
B. 基礎マッサージ
II. マッサージの実際[臨床編]
-リンパ節の機能が低下または不全の場合(リンパ連絡路の活用)
A. 個別の対応の必要性
B. 前処置と後処置の重要性
C. マッサージの基本的手順
D. マッサージの時間配分
E. 具体的な治療
9. 圧迫療法
I. 弾性包帯によるバンデージ療法
A. バンデージ療法の特長
B. 弾性包帯の基本の巻き方
C. バンデージ療法の注意とポイント
D. スポンジの扱い
E. バンデージ療法に使用する用具の洗い方
II. 弾性圧迫衣
A. 種類
B. 着用時のポイント
C. 注意事項
D. 洗い方
10. 排液効果を促す運動療法
A. 上肢の運動法
B. 下肢の運動法
11. セルフケアの指導法
A. セルフマッサージの指導
B. セルフバンデージ療法の指導
C. 新しい生活スタイルづくりの提案
12. 統計からみた患者像
13. 治療症例
A. 原発性晩発性右下肢リンパ浮腫
B. 乳がん術後右上肢リンパ浮腫
C. 子宮がん術後左下肢リンパ浮腫
D. 子宮がん術後両下肢リンパ浮腫
E. 前立腺がん術後左下肢リンパ浮腫
資料
A. リンパ浮腫治療を行っている医師および医療機関
B. リンパ浮腫サポートグループ
C. NPO日本医療リンパドレナージ協会
D. NPO日本医療リンパドレナージ協会セラピスト(正会員)リスト
あとがき
索引
目次
リンパ系の解剖・生理
リンパ浮腫とはどういうものか
リンパ浮腫治療の概要
フェルディ式複合的理学療法とは何か
医師との連携
治療方針決定のプロセス
スキンケア
医療徒手リンパドレナージ―フェルディ式マッサージ
圧迫療法
排液効果を促す運動療法
セルフケアの指導法
統計から見た患者像
治療症例