出版社内容情報
卓越した臨床家として名高い著者が、自身の臨床哲学および具体的な診療の仕方についてまとめた一冊。待合室での様子や問診票から読み取れること、問診の進め方、生活史のとらえ方、診断、そして治療と、実際の診療の流れをひと通り網羅。約40年にわたる臨床経験で蓄積された理論と技術を、次世代の精神科医に余すところなく伝授する。
青木 省三[アオキ ショウゾウ]
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソーシャ
2
発達障害臨床が専門の著者が精神科診療に必要な心構えや考え方、そして自身の臨床実践について書いた本。著者は青年精神医学で有名な方ですが、一般精神科臨床についてがテーマということもあり、この本で挙げられている事例は成人期の臨床についてのものが多いです。一方で、発達特性を視野に入れることについて書かれている点は、他の入門書にはない特色かと思います。読んでいるうちに著者の温かい人柄が想像できる本です。2023/06/18
あい
2
いくら患者と医者とは言えど、人間同士の関わりである事には変わりない。 ちょっとした挨拶、帰り際の思いやりのある一言、こうした些細な繋がりこそが、治療において大切なことなのだと知りました。 にしても、孤独から脱却すると症状が改善することもあるのは、何とも「人は1人では生きていけない」という言葉を思い出します。。。2020/12/07
とある内科医
2
これは名著。精神科外来の全て(と思われること)が書かかれている。身体科医師の外来にももちろん有用であった。 希死念慮の聞き方を確認できたこと、「休むのを頑張って」という言葉遣いを知ったこと、他にも収穫多数。2020/07/08
Asakura Arata
2
当たり前のことだが、患者さんに敬意を払って接するというのが基本だな。日常の診察は、基本アドリブの世界なのだが、色々参考になるヒントをいただいた。診察の合間に読み返したい本。2017/08/09
Red-sky
2
グレーゾーンや発達障害についての捉え方はとても参考になった。医師に限らずその周辺領域でも使える知識。読み物としても興味深く面白い。2017/09/17