出版社内容情報
認知症などの脳変性疾患や脳血管障害を原因として、歌唱、演奏、リズム、楽譜の読みなどが障害される神経心理学的症状「失音楽」や、歌唱などの音楽能力のみ残存した失語症など、臨床心理士である著者が遭遇した貴重な症例を紹介。さらに高齢者や自閉症児への音楽療法についても解説。音楽や脳科学に関するコラムも随所に散りばめられ、「人間にとっての音楽とは?」という問いにさまざまな側面からアプローチする1冊。
内容説明
脳が傷ついたとき、「音楽する」能力はどうなるのか?人間にとって音楽とは?「失音楽」や音楽能力が残された症例から考える。
目次
第1章 音楽が失われるということ(失音楽とは;失音楽の症状;発達障害と失音楽;脳の変性と失音楽)
第2章 脳の中の音楽(音楽を表現する―歌うこと・奏でること;音楽を聴く;音が話しかける)
第3章 脳とリズム(合わせる―同期;リズム)
第4章 脳の中の楽譜(楽譜の読み書き;音楽と記号)
第5章 治療法としての音楽(コミュニケーションを促す音楽療法;運動を引き起こす音楽療法;音楽療法―その他の役割)