感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コジターレ
7
医者が患者を指導する、説教する、怒る、なだめるなどの対応が、糖尿病治療でよく見られる。そこには、患者の心の問題、行動変化を起こすための感情の問題が抜け落ちている。そこにフォーカスした良書。「患者に治療の責任がある。医療者はその責任を遂行していけるように援助する責任を持つ」ーこの考え方は、僕自身も大切にしているが、ときに忘れがちになっていることを自覚した。糖尿病治療の本でありながら、アディクションや心理療法の本を読んでいるような感覚であった。かなり通じるところがあると思う。2016/04/04
ノコタ
0
症例を通じて、患者とどのように接していくべきなのかを述べている。多理論統合モデルの話は糖尿病に限らず、他の疾患にも活かせるのではないかと感じた。特に認知症に用いることはできないだろうか。診察の予約をしても、当日になって行くのを拒む患者も多いと聞く。強制せずにうまく誘導する、ナッジのような考え方を使っていくべきなのだろうか。勉強が必要だと感じさせられた。とても為になった。2021/01/29