感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がっち
3
量的研究と質的研究と研究はわかれるが、これは質的研究に示唆したもの。主観的解釈がいったい科学になり得るアプローチなのか、これを提言する。質的研究はアプローチとしては正しいし、ただそれだけに頼ることはできないと自分は思ってしまう。2013/05/14
ぽっか
1
量的研究者からの批判に耐えうるように、質的研究が科学である理由を述べたもの。科学とは、E=mc2のように記号や数値で一般化していくものに限らない。ある現象を少数の同一性を用いて構造化するという点では、量的研究も質的研究も同等に科学的である。質的研究は主観的解釈であるとして批判されることもあるが、言語や人間の心・脳構造が同型であるという仮定の下では、言語によって説明していくことも、少数のケースから一般化することも問題にならないという。問題となるのは、解釈をもたらすプロセスが研究者間で統一できるか否かだ。2016/03/05
andaseizouki
0
タイトルの通り、量的研究でなく、質的研究について科学的に考えている本。医療や心理学などにおいて多い質的研究は、量的研究をしている人からすると、研究結果が正しいかどうかの議論が平行線になる。これに対し、量的研究と質的研究の考え方やその背景の違いを示し説明している。質的研究は、現象を構造化することに特徴があり、構造主義科学をベースに語れるものである。量的研究のようにN数によって一般化していくものというよりも、現象をモデルとして捉えそれを伝えて、修正もしていくプロセスが大事であると理解した。何度か読み直したい。2023/03/19
breathingroom
0
質的研究に一般化可能性はあるのかという,量的研究サイドから寄せられやすい批判に対して,言語学や現象学の観点から論じた良書。2021/12/07
Kanetaka M. Maki
0
定性研究とは何かを理解する上で秀逸だと思う。2021/05/06
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- 和書
- 入門財政学 (第2版)