感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
19
Dr.コトー診療所の監修者によるまんが形式の医学通史…と一言でまとめるにしてはあまりに膨大な情報量と豊かな描写、確かな史観が貫かれていて、並み居る医学史の本の中でも普通に群を抜くクオリティ。原始時代から現代まで、西洋に留まらず東洋や日本の医学の発展も概略を描きながら、医学を革新していった偉人達のエピソードを軸に伝記集としても優れた筆致。漫画としての強みを最大限に活かして情報をとにかく詰め込みながらわかりやすさも失われておらず、名誉や金銭、倫理的情熱や科学的探求心の渦巻いてきた医学の歩みを見事にまとめた名著2016/07/18
mukimi
15
医学がここまでくるのに気の遠くなる時間が流れ、どれだけの人間の成功と信頼と挫折と嫉妬とがあったのか。自分は短い人生で何ができるのだろう。2014/05/08
スイ
14
たまたまなのだけど、『すばらしい人体』で医学史についても読んだばかりだったので、ああそうそうこうなってこうなって…と確認するように読めたし、補完もできた。 難しい語句もあるので、中学生くらいからかな。 2022/02/16
日々珠
13
凝縮の芸。10人以上の医学者の伝記。印象に残ったルネサンス期の天才的な解剖学者の面構え。また戦争期に物資不足の中優しい手当てを賭けのように行い、結果がでるまでの軍医の「私は正しいことをしたのか」という葛藤。手塚治虫由来と思える画風で狂気や名声欲も淡々と描かれる。「科学とは真実である。」こういう核になる自然科学の本が図書室に欲しかった。膨大、しかし可愛い信頼できる本。2013/02/17
baba
11
最古の医学書がハムラビ法典のあり、医療裁判もあったようで吃驚。天才のたゆまぬ努力の結果が今日の医学の基礎を築いている事を教えてくれる。麻酔法の発見に自分の体で人体実験をして麻酔薬の連用による副作用でなくなるホレス・ウェルズに死から12日後、麻酔薬発見の栄誉を与える手紙が届くなど、沢山の人の努力、医学の長い道のりが伝わる。2014/08/16
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