内容説明
一生に一度しか糞をしない生き物とは?カタツムリがブロック塀に集まるのはなぜ?身近な生き物たちの世界はこんなに深い。
目次
春(ツクシは誰の子どもか?―ツクシ;かわいい模様は何のため―テントウムシ ほか)
夏(闇夜の空中戦―コウモリ;進化してうるさい―ハエ ほか)
秋(お盆にやってくる―ショウリョウバッタ;殿様が危ない!―トノサマガエル・トノサマバッタ ほか)
冬(人には言えない美しさの秘密―チョウ;幻想的な冬の使者―雪虫(ワタアブラムシ) ほか)
著者等紹介
稲垣栄洋[イナガキヒデヒロ]
1968年静岡市生まれ。岡山大学大学院農学研究科修了。農学博士。農林水産省を退職し、Uターン。農業研究に携わるかたわら自然観察にいそしむ
小林木造[コバヤシモクゾウ]
1951年福島県生まれ。自然観察漫画家。19歳でつのだじろう氏のアシスタントをつとめ、20歳のとき『少年ジャンプ』でデビュー。2001年『週刊宝石』で「東京地方区フィールドノート」連載。02年4月より『NHK俳壇』テキストにおいて、俳句入門体験漫画「俳句一年生」を連載。荻窪の木造モルタルアパートに二十数年住み着いていたことから、俳号は「木造」。俳人協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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俊
26
野外の生き物たちの雑学集。ミミズにオシッコをかけると大事なところが腫れるのは迷信ではない、花の蜜を集めに巣の外へ出ている働き蜂はお婆さん蜂だである、蜥蜴の尻尾切りをトカゲは生涯に一度しかできない、といった具合の心の中で思わず「へぇ」と言ってしまうトリビアが紹介されている。タイトルに惹かれて読んだのでアリの記述の量が物足りなかったけれど、それ以外特に不満はない。全体的に優しい雰囲気が漂うエッセイのような趣きで、リラックスして読めるのが良い。2015/02/22
uD
19
稲垣栄洋さんの本は2冊目。 本書のタイトルは、小見出しの一つをそのまま使ったものであり、内容は様々な昆虫や植物について見開きページでさらっと説明しているような構成でした。 そういう意味では、いろんなことに興味を持つきっかけになるので、比較的子供向けの本かもしれません。 字も大きかったし。 カタツムリってブロック塀食べてるんですね。 今度近づいてみてみようかな。笑2018/07/01
はる
10
久しぶりに稲垣さんの本が読みたくなり手に取りました。アリの話がメインかと思ったら、様々な生き物の雑学的な知識をを見開きページで分かりやすく説明してくれる本でした。レンゲが持つレグヘモグロビン、カエル持つ色素(黒、青、黄色の3色)、鬼の姿のイメージの由来、キノコの形など、興味深い話が沢山ありました。2023/04/07
tomtom
8
見開き2ページでサラッと面白い話を紹介している。もう少し詳しく知りたいところだけど、知ってるようで知らない虫や植物について知ることが出来た。2020/09/16
サンノート
7
働きアリにサボる集団が出てくるのは社会の弾力性だったとどこかで聞いたことがある。全員がフルに働いて維持されている社会だと、なにか不測の事態が起きたときに対処できない。だから「余裕」を持つためにサボっているんだと。予備人員みたいなものか。それは人間社会でも似ている。すべての人間が職に就いている世界はない。ニートや無職の人たちが出てくるのは、経済事情や個人事情によって単純に就業できないっていうのもあるだろうけど、アリたちの世界のように、「社会の余裕を作るため」なのかもしれない。2014/12/14