内容説明
激烈な競争社会のなか、今日の協同組合はどうあるべきか。「協同組合の基本的価値」をテーマに、1992年にはICA(国際協同組合同盟)東京大会が開かれる。協同組合のアイデンティティーをどこに求めるか。
目次
「協同組合の基本的価値」について―第29回ICAストックホルム大会に参加して(伊東勇夫)
ICAの動向と「協同組合の基本的価値」(白井厚)
「協同組合の基本的価値」の概念について(三輪昌男)
イギリス生産者協同組合運動とE・O・グリーニング(中川雄一郎)
ICA大会における協同組合の資本に関する議論―協同組合原則と協同組合の資本の性格(堀越芳昭)
先進国生協運動から学ぶこと(栗本昭)
協同組合の組織・経営特性と再編方向(白石正彦)
協同組合における役職員のある方―主に農協中心に、地方の現場見聞から想うこと(秋田義信)
地域協同組合からの提言(石見尚)
生活者の未来と協同組合(丸山茂樹)
感想・レビュー
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壱萬参仟縁
9
除籍本。ICA(国際協同組合同盟、1頁)。レイドローは何となく聞いたことがある人。書名となっているのは、協同組合の理念を明確にし、組合員参加、民主主義、誠実、他人への配慮を挙げる(2頁)。現代でも他人への配慮が重要だ。他人に売るものに責任をもつCSRも関係するだろう。「単独では劣勢な個人が、相互扶助することによって生活や生産を自衛しようとする職能的、地域的な経済組織」(22頁、伊東勇夫)。弱い個人が組織的に勇気づけられ、お互いにより良い社会を築くための協同組合なのだ。丸山茂樹氏はSHEを指摘(254頁)。2013/11/03