内容説明
本書は、近年東アジアの資本財産業の競争力が向上している要因について技術革新を説明変数として分析しようとしている。競争力の序列が変化したとき、先発の日本企業にいかなる選択肢があるのかについて、棲み分けと国際分業を選択肢として取り上げている。国際分業は、新しい概念ではないが、本書は、ローカライズド・グローバリズム下における国際分業を、それぞれ自由に描けるビジネス・デザイン(設計)として取り上げている。
目次
第1部 総論(棲み分けの境界線としての技能―競争力の比較優位評価への試み)
第2部 工作機械産業(日本の工作機械産業―内需の縮小と競争の激化;台湾の工作機械産業―分業の外延的拡大 ほか)
第3部 金型産業(競争力基盤の模索と人的資源―日本の金型産業における現況;台湾、韓国の金型産業―技術革新と人材 ほか)
第4部 ローカライズド・グローバリズム下のビジネス・デザイン(新しい形の金型生産分業―シンガポールMSCグループの例;X社における金型生産の国際分業の事例―フルライン型連峰経営をめざす ほか)
著者等紹介
水野順子[ミズノジュンコ]
アジア経済研究所海外調査員(在ブライトン)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。