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内容説明
天邪鬼伝説が残る『入らずの山』に、産業廃棄物処理場が作られることになった。ある満月の夜、その建設現場の近くをライトバンで通りかかった宮脇年輝は、側溝にポルシュを脱輪させ立ち往生している美女・加賀山和美を助けた。和美の目の前で五トンもの車体を軽々と持ち上げる年輝―それを見た和美は、すがる思いで年輝にある頼み事をする。その結果、年輝は峠の天邪鬼に取り憑かれてしまうハメに―!?ファン切望の名作が大幅な加筆の上、転生。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふみ
5
「星虫」→「鵺姫真話」に続く3作目ですが、単独でも十分楽しめるという本作。(登場人物や設定はリンクしているけど、ストーリーは独立しているタイプなのです) ついに、ソレを登場させちゃいましたか。地球外生命体って意味では星虫も同じようなものなんでしょうが、意志の疎通どころか育ててるあたりが、なんとも愉快。設定の壮大感は前2作の方が上をいってる感じで好みだったけど、これはこれでほのぼのさせてくれました。2013/10/13
愛沢 直樹
1
▶同著者「星虫」と同じ世界の異なる時代異なる登場人物によって作り出される物語。こちらの方がダーク寄り。▶星虫は主要な登場人物が(心情的な意味で)綺麗に描かれていたため、とても爽やかな読後感だった。それに対しこちらは家庭環境が複雑で捻れた登場人物が多く、恨みや敵愾心など汚い部分が全面に押し出されている。そのため星虫のような爽やかさは感じられなかった。▶また、SFの部分に関しても、宇宙人の登場以外のフィクション要素がなかったため、読書中前作のような「次のページでは何が起こるのだろう」、という期待感は無かった。2022/07/13
しゅう
1
いい話だなあ。他の2冊も読みたい。B2014/05/08
卯月
1
再読、星虫シリーズ3。天涯孤独な青年・宮脇年輝は、天邪鬼伝説のある山で怪現象に遭遇し、小鬼と共同生活する破目に。迷惑極まりないのに、無茶苦茶可愛い。友人の亨や純(『鵺姫真話』川崎純)も交えた回収所での日々は、合宿みたいで凄く楽しそう。この妖怪譚がどうシリーズに繋がるのかと思ったら、こう来たか! 初読で理解した瞬間はゾクゾクした。この話、年輝と天邪鬼を裂こうとする和美という、魅力的な悪役がいるから面白いんだと思う。本書と『真話』は補完し合うので、どちらを先に読んでも、もう1冊読了後に再読したら新発見できる。2013/11/11
いちはじめ
1
星虫シリーズ。「星虫」の前日譚ということになるのかな。とてつもなく力強い善意の物語2003/06/02