内容説明
後方支援や索敵が目的だった飛行艇も、太平洋戦争が始まると第一線に駆り出され、米機と空戦を交えることもあった。この飛行艇の活躍ぶりを当時の日記をもとに再現した作品。
目次
第1章 筑波山ヨーソロ
第2章 「神川丸」水偵隊
第3章 飛行艇隊の変遷
第4章 戦う飛行艇
第5章 ハワイ作戦の全貌
第6章 戦場往来
第7章 ソロモンの死闘
第8章 神風特別攻撃隊の出撃
第9章 沖縄の空に死す
第10章 最後の飛行艇
感想・レビュー
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yamatoshiuruhashi
2
先日読了した長峯五郎著「二式大艇空戦記―海軍八〇一空搭乗員の死闘」に飛行隊長として出てくる日辻常雄少佐の著書。海上自衛隊が装備したPS-1開発の記事を読んだ時に著者の名前を知ったが、今回改めて読み返す。特攻を命ぜられた側の長峯氏、命令を下す立場の日辻氏。それぞれの立場の違いはあるけれど相互の信頼は深いものを感じさせる。特攻隊員の心情を「浜までは 海女も蓑着る 時雨かな」の句に託し最後の瞬間までしっかりと生きることを願ったその心につらさと熱いものを感じる。2013/03/18