内容説明
太平洋戦争の勃発と同時に、軍艦造りは一層忙しさを増した。だが軍艦は造った先から沈められていく。その上軍艦造りが飛行機造りに回され、やがて敗戦を迎えるまでの後半。
目次
第7章 開戦
第8章 海上実験の担当官
第9章 戦時の海軍工廠
第10章 飛行機を造る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イプシロン
33
当時の人びとが「総力戦」を理解しきれていなかったことが、如実に読みとれた。総力戦を平時に置きかえるなら、国家の生産力を最大限にすることといえよう。現代はGDP(国内総生産)が煩く報道されたりするが、本書を読んでその意味を一体どれだけの人が理解して自己の行動を規定しているのかに疑問が湧いた。現代も戦中にあった勘違いをしていないか? 精神論を降りかざしていないか? 自己のやっていることがGDPに対してどんな意味なのか知っているか? GDPって何? そんなの関係ない、というか私は小市民的幸福を享受できればOKと2020/12/29