内容説明
本書は写真光学を学ぶうえで必要な知識を正確かつ平易に詳述した入門書である。前半では、収差などのレンズの光学的諸特性と、光学ガラス・レンズの製造工程、レンズタイプなどについて豊富な図版、写真を用いて解説。後半では一眼レフ用のレンズを中心に、標準レンズ、望遠レンズ、広角レンズ、特殊レンズ、ズームレンズに分けて筆を進め、さらにレンズの性能評価と設計にも触れる。むずかしくなりがちな光学技術を写真と図を駆使して分かりやすく解説した写真関係者必読の書で、「レンズの科学入門」の増補復刻版。
目次
第1章 写真レンズの基本的特性
第2章 光学ガラスの種類と特性
第3章 レンズの収差と結像特性
第4章 写真レンズの製造工程
第5章 写真レンズの種類と基本のタイプ
第6章 レンズから見た一眼レフの功罪
第7章 標準レンズとその発展
第8章 望遠レンズ
第9章 広角レンズ
第10章 特殊レンズとその効果
第11章 ズームレンズ
第12章 レンズの性能評価と設計
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほじゅどー
11
★★★写真光学の入門書。レンズは原理的には1枚の凸レンズとみなすことができるが、実際には多くの枚数が必要になる。その訳は、収差を取り除くため。理論上ペッツバールの和を零にするとよい。収差とは物体の1点から出た光線群がレンズを通過後、理想的な像点に集まらず散らばり偏る現象のこと。レンズの語源は、豆。Fナンバーは真にレンズの明るさを教えない。Fナンバーは光軸中心の明るさを示すもので、画面全体の明るさを示すものではない上にレンズの表面反射やガラス自体の吸収も考慮していない。2016/10/26
xasquithx
0
前半は写真光学の基礎。できるだけ簡単に数式によらず解説している。後半はレンズの歴史。後半は、レンズ設計したことがない身としては、難解。2016/07/19