内容説明
「愛」の呪縛からの解放を求める男の物語、D.H.ロレンスの中期の問題作『アロンの杖』に多面的に迫る画期的論集。国内外の諸文献を網羅・紹介!
目次
『アロンの杖』の特質―小説と思想の葛藤(内田憲男)
逆転の構図―『アロンの杖』と『聖書』の問題(諸戸樹一)
男が家庭を放棄するとき―アロンの場合(鎌田明子)
「病めるアロン」と雨(藤原満寿子)
眠りから覚醒めへ―アロンの復活への旅(出水純子)
蛇とフルート―『アロンの杖』におけるイメージと象徴(田部井世志子)
「民象教育」と『アロンの杖』―「単一なる真の自己」をめぐって(杉山泰)
ロレンスとフォースター―フィレンツェをめぐって(岡野圭壱)
ロレンスとウェルズ―『アロンの杖』と『透明人間』(北崎契縁)
『アロンの杖』と戦争(吉村宏一)
『アロンの杖』文献一覧〈1〉(田部井世志子)