出版社内容情報
百花繚乱!現代文学の万華鏡。
本書は、英米の作家、あるいは、英米の視点からとらえたニッポン文学について、
折あるごとに書きしるした文章のなかから20編を選んで、1冊にまとめたものである。
さまざまな文章をあつめたエッセイ集のようなものであり、
いわば、自由気ままな「英米文学の散歩道」である。
ロレンス・ダレル、ヘンリー・ジェイムズ、ヘンリー・ミラー、
そして三島由紀夫や川端康成などにかんする論考を収める。
目次
序
第一部 読みのプレジール(?)―ロレンス・ダレル―
第二部 読みのプレジール(?)―ヘンリー・ジェイムズ―
第一章 演劇的な、あまりにも演劇的な―『ロデリック・ハドソン』必携―
第二章 『カサマシマ公爵夫人』必携
第三章 劇作家としての小説家―ヘンリー・ジェイムズと「女優」―
第三部 思想のフロンティア
第一章 ウィリアム・ジェイムズの世界
第二章 「歴史」を診る―フーコー、アリエス、セルトーの先駆者ハクスリー―
第三章 ヘンリー・アダムズのみた「ダイナモ」
第四章 アダムズとピンチョン―横断する知性―
第五章 「コルテスの海」、あるいは「複雑系」の海―スタインベック再評価―
第六章 『潮風の下に』、あるいは「海の交響詩」―レイチェル・カーソン
第四部 アメリカ文学アラカルト
第一章 『老人と海』の「クラゲ」
第二章 自伝的な、あまりにも自伝的な―トマス・ウルフの「自伝的」という概念―
第三章 トマス・ウルフ『天使よ故郷を見よ』における「人間的時間」の考察
第四章 『天使よ故郷を見よ』の世界を旅する―トマス・ウルフの母校を訪ねて―
第五章 ノーマン・メイラーの「肖像」
第六章 仕立屋ミラー―あるいは、反―「私小説」―
第五部 グローバルなニッポン文学
第一章 アメリカ作家のみたミシマ―ヘンリー・ミラーを中心に―
第二章 日本文学の英訳を読む―川端康成『雪国』―
第三章 ジョン・ラファージの古寺巡礼―京都・奈良を中心に―
第四章 二十世紀文学と時間―ニッポン文学編―
岡本 正明[オカモトマサアキ]
著・文・その他