内容説明
マッチ棒のお父さん、角砂糖のお母さん、長男のマチオ、長女のエリカ、猫のムース―町山家は「考える家族」。数式や専門用語をいっさい使わず、数と無限と世界を考える一家の物語。タネもしかけもありません。お父さんが繰り出す、手品のような12の問題。答えがわかっても、やっぱり不思議!
目次
町山家について
心の中のホテル
世界を作る種(たね)
世界の隙間
見えないケーキ
尾行しないで蟻の行動を知る方法
迷いこんだ蟻
蟻と蜜
ありえない立体
神様のテーブル
神様は知っている
魔法の橋
何もないということ
著者等紹介
伴田良輔[ハンダリョウスケ]
1954年生まれ、京都府出身。作家、翻訳家。独自の技法で版画家としても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えっくん
15
★★★☆☆図書館で気になって手にとってみました。マッチ棒であるお父さんが二人の子供にパズル問題を出しながら、家族で謎解きを楽しむスタイルです。パズルに登場するという理由なのか、お父さんがマッチ棒、お母さんが角砂糖という家族設定がいまいちよくわかりませんが、日頃、こうあるべきと固定観念で思っていることが意外に多いのか、気付かされた感じがします。頭の体操になりました。2016/06/04
zen1ro
7
ちょっとイイ ありえない立体 蟻と蜜。ワタシノ一行「結果ってすごいね。ありえないことでも、ありえたことになってしまう。だって、もうここに結果があるんだから。」2015/02/07
yoko**
6
少し気分を変えて数学的推理パズルに挑戦。しかし数学(特に図形)が苦手なため、解答があってもまったく理解できない問題もいくつか。それでも楽しめたのは、数学と言っても理系、文系っと言ったように全く別物ではなく、数学の中に潜む文学的かつ哲学的要素に気づけたから。特に気に入っているのは『結果ってすごいね。ありえないことでも、ありえたことになってしまう。だって、もうここに結果があるんだから。ぼくたちがその結果なんだから』と言う長男マチオの気づき。これって推理小説を読む私たちに通じるよなって。2021/07/27
mustang
3
かなり面白い。全ての問題が良問。数学の面白さを再体験。すごい。2014/11/29
保山ひャン
2
マッチ棒のお父さんと子どもたち、角砂糖のお母さん、という一家でお父さんが出す面白い数学パズル。へえ、なるほど!と思わせる発想で驚かされる。本書の問題の半分以上は、学生時代に既に知っていたもので、その解説に膝を打つのと同時に、面白いパズルに接することができた自分の環境についても、恵まれていたんだな、とあらためて感謝した。2016/07/05