出版社内容情報
極端だから、人をひきつける。
こんなの映画じゃない。『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』『ヒミズ』……性・暴力・震災など現実に切り込む衝撃作で賛否両論を巻き起こし続け、最新作『希望の国』では日本最大のタブー、原発問題に真っ向から挑んだ鬼才映画監督・園子温(その・しおん)。社会の暗部を容赦なく明るみに出す刺激の強すぎる作家が「映画のような」壮絶な人生とともに、極端を貫いて道なき道を生き抜いた先の希望を語る。「これからのアイデア」をコンパクトに提供するブックシリーズ第4弾。画期的なブックデザインはグルーヴィジョンズ。
[目次]
はじめに
第1章 映画に向かって助走した青春
第2章 メジャーの舞台に立つまでの闘い方
第3章 映画は覚醒させるエンターテインメント
第4章 偉大さに追いつくようにして生きる
おわりに
1 ~ 3件/全3件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
気付くと読メに20年いる寺
27
昨今話題の映画監督・園子温の自伝&映画論。私は映画を全くと言って良い程見ないし、映画好きの者は鼻持ちならないとさえ思っている。しかしその私が『冷たい熱帯魚』の予告編には魅入らされた(本編はまだ見てないが)。話題の人ゆえに興味本位で読み始めたこの本、気付くと夢中で読了した。特に『はじめに』にはいきなり励まされ、最終章の言葉には大いに共感させられた。良い読書だった。悩める人は是非読むべきだと思う。2014/02/06
しーふぉ
25
社会学者の宮台真司の本を読んでいたり、美術館に行っては吸収していたり、やることがハチャメチャな割に、根底にあるのはしっかりしているのかもしれない。2020/06/17
しーふぉ
24
映画が始まるまでの間に物販コーナーを覗いて発見した本です。吉田松陰も狂え!と言っていましたが、この人は狂ってます。何かを生み出すには他人と同じことをしては模造品しか作れない。だから、小学校の先生からは異常性欲者だと言われたり、渋谷のスクランブル交差点を東京ガガガと叫んで占拠したりする。この本を見かけたら購入することをお勧めします!2018/04/26
gtn
22
映画作品は一本も見たことがないので、何も述べない。著者から感じたのは、偽善への嫌悪と本能の肯定。自らのアングラ作品を、直筆招待状や電話を武器に、劇場満員にさせたエピソードや、批判を恐れず、東日本大震災被災地を現場として撮影したところ、記録を残してくれたと地元の方に感謝されたこと等、共感できる箇所も多く、何もなければ素直に著者のファンになっていたところ。あの疑惑さえなければ。本書タイトルが、"偽悪"から"真実"になったのはいつからだろう。2022/05/14
焼きそばん
22
園子音という名前が本名であったことが一番の驚きです。幼少期から高校までの驚きのエピソードがこの本の最も盛り上がるポイントです。常識をぶっ飛ばすと過激なことを言っていますが、意外と自分に対しては冷静で計算された人であることがわかります、お金がなくても出来ることを考えて、それを実行するなど勉強になりますが、2016/11/12