内容説明
旅に生き、旅に病んで、ロレンスの夢は異郷と故郷の枯野をかけめぐった。そのロレンスの旅の言説を、さまざまなアプローチで解剖する。
目次
序 視線は交差するか?―旅文学における表象をめぐる諸問題
「異郷」の理想と現実―アメリカ表象をめぐって(『メキシコの朝』におけるロレンスの二つの顔;『イタリアの薄明』、『海とサルデーニア』との関連で読む『メキシコの朝』;表象の揺らぎ―『メキシコの朝』における言説の二重性;旅人の表象としての蝿と蛇―アメリカ旅行記における「深みの想像力」)
「故郷」の中の「異郷」―ヨーロッパ表象の諸相(ロレンスとドイツ―『ヨーロッパ史のうねり』におけるドイツ表象と反独プロパガンダ;ロレンス、サルデーニャ、(反)ツーリズム―『海とサルディーニャ』の記号世界を旅する
『エトルリアの遺跡』―「生命の霊妙なる力」を求める旅
ロレンスのイギリス「旅行記」―晩年のエッセイにおける旅人の視点)
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