出版社内容情報
預金保険の価値,保険の価格決定,各種の複雑な商品の設計方法など,日本の金融機関が抱えるリスク管理の重要問題にファイナンス理論がどのように活かせるかを具体的に解説。〔内容〕アセット・アロケーションの方法/資産負債管理の方法
内容説明
本書では、「ファイナンシャル・リスクマネージメント(金融リスク管理)」、とりわけ金融機関のリスク管理に関する最近の研究成果について検討する。その特色は、わが国の金融機関にとっての「具体的な」リスク管理モデルを提示したことにある。ここで示されたモデルの多くは、金融機関をとりまく規制や制度上の制約を考慮したうえで、具体的にいかなるリスク管理モデルを採用したらよいかを理論と実例をもって示したことにある。その意味で単にファイナンス理論の例示としてリスク管理モデルを説明するというよりも、ファイナンス理論を背景にして日本の金融機関がもつ実務上の問題点をも考えに入れたリスク管理の方法と具体例を示していることに特色がある。
目次
第1部 アセット・アロケーションの方法(投資戦略・手法;ダウンサイドリスク・モデルによる資産配分)
第2部 資産負債管理の方法(銀行ALM:数理計画モデルの適用;生命保険会社のALM;年金基金のALM)
第3部 金利リスクと信用リスク(金利リスクの測定と管理:金利期間構造;信用リスクの測定と管理:オプション・アプローチ)