出版社内容情報
〔内容〕文法と意味の関係/文法と意味/述語の形態と意味/受身・自発・可能・尊敬/使役表現/テンス・アスペクトを文法史的にみる/現代語のテンス・アスペクト/モダリティの歴史/現代語のモダリティ/述語をめぐる文法と意味/他
内容説明
本巻所収の論考は、それぞれの著者の多年の思索の結果として独自の文法観と用語法を持ち、例えば主語、題目語、モダリティ、叙法などといった基本的なタームも、論者によってその概念内容は異なる。それは主語と述語をめぐる問題の奥行きの深さとそれが求めるアプローチの多様性を物語るものであろう。
目次
主語と述語をめぐる文法
文法と意味
述語の形態と意味
受身・自発・可能・尊敬―動詞ラレル形の世界
使役表現
テンス・アスペクトを文法史的にみる
現代語のテンス・アスペクト
モダリティを文法史的に見る
現代語のモダリティ
述語をめぐる文法と意味―認知言語学的観点から
主語と題目語
主語をめぐる文法と意味―認知文法の観点から
著者等紹介
北原保雄[キタハラヤスオ]
1936年新潟県に生まれる。1968年東京教育大学大学院文学研究科博士課程退学。現在、日本学生支援機構理事長、前筑波大学学長、文学博士
尾上圭介[オノエケイスケ]
1947年大阪府に生まれる。1975年東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、東京大学大学院人文社会系研究科助教授、文学修士
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感想・レビュー
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山がち
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一部を除いて、難しさとしては「文法Ⅰ」と変わらないであろう。やや各論の形態をとっており、前半は文とは何かというテーマが強く出ている。また難解な個所もどちらかというと前半に集中していたように思われる。後半はテンス・アスペクト・モダリティなどに大きくページが割かれているが、現代日本語にとどまらず古典語の歴史的変化などにも触れており、非常に興味深いものがあった。扱う内容が「文法Ⅰ」と異なるためか、日本語観がややずれを生じるような印象も受けないわけではないが、これもまた一つの面白さとしてみることはできるであろう。2013/04/19