内容説明
基礎になる統計集団の概念やエントロピーの微視的な定義などを合理的に説明。基本的な概念から簡単な例題について具体的な計算を実行しつつわかりやすく解説。
目次
1 序章
2 熱力学の基礎事項の復習
3 統計力学の基礎
4 古典統計力学の応用
5 理想量子系の統計力学
6 相互作用のある多体系の協力現象
7 ゆらぎの統計力学
著者等紹介
川勝年洋[カワカツトシヒロ]
1960年京都府に生まれる。1989年京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了。現在、東北大学大学院理学研究科教授。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Haruki
1
多くの教科書で採用される統計力学エントロピーではなく、情報エントロピーを基礎において、公理的に議論を展開することで、幾分すっきりと議論を展開し、ミクロカノニカル、カノニカル、グランドカノニカル分布の違いや性質の差を表現している。応用的な説明はやや少ない。2021/09/18
ten
0
扱っている内容は少ないですが、非常にまとまっていて読みやすいです。シャノンエントロピーからラグランジュの未定乗数法を用いてボルツマンエントロピーやヘルムホルツの自由エネルギーを導出しているのが面白いと思います。またところどころに誤植があるので注意が必要です。2014/02/15