内容説明
本巻では文字・表記・語構成を一体と見た論を展開する。今後ますます進むであろう所謂日本語処理が、機械側の都合から日本語や人間を痛めつけるのでなく、健全に伸びて行くように、国語学の側からの知見を提供するということにも、意を用いた。
目次
1. 序説(語の表記と語構成;日本語を書き表す文字;日本語の表記;語構成論の基礎概念)
2. 機械辞書の在り方と活用法(漢字字書の構成―漢字世界の分析と漢字マスターファイル;表記辞書と仮名/漢字変換)
3. 表記論を背景とした語構成論(語と表記のかかわり;名詞句の文字連続パターン;複合漢語の構造;複合名詞の構造と機能)
4. 日本語ワードプロセッサへの提言(よいワードプロセッサとは;ワードプロセッサに対する様々な印象;計量国語学会第29回大会におけるワードプロセッサ・シンポジウム;仮名漢字変換に対する基礎的考察;仮名漢字変換を考える;文書を書くという行為について)