出版社内容情報
本書は,この分野の第一人者が,代数幾何学の予備知識を仮定せずにトーリック多様体の基礎的内容を,何のあいまいさも含めず,丁寧に解説した貴重な書。〔内容〕錐体と双対錐体/扇の代数幾何/2次元の扇/代数的トーラス/扇の多様化
内容説明
本書は代数幾何学の予備知識を仮定せずにトーリック多様体を紹介し、できれば代数幾何学の別方向からの入門となることをめざした。代数多様体の導入は最後の章にして、前半では錐体と扇の理論を紹介した。扇についての操作の幾何学的意味をはっきりさせるために、扇自身を可能な限り多様体のつもりで扱った。
目次
1 錐体と双体錐体(凸多角錐体;双体錐体 ほか)
2 扇の代数幾何(アフィン扇と一般の扇;扇の位相 ほか)
3 2次元の扇(2次元非特異完備扇;群が作用する2次元非特異扇 ほか)
4 代数的トーラス(代数的トーラスの正則変換;代数的トーラスの座標系 ほか)
5 扇の多様体化(アフィン代数多様体;アフィン半群環 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒダン
9
扇と錐の定義→スキーム論を扇に制限して構築→一般の代数多様体を定義し、その一種としてトーリック多様体を調べるという流れ。大まかな流れはよく分かったし、扇の上でのスキーム論も一般のスキーム論を知っているからだいたい分かった。しかし「トーリック多様体」そのものは結局うまくつかめていない。具体例を計算しやすい多様体とのことなので、使えると便利なのだろうと思う。その時は一章を丁寧に読めば理解が深まるだろうという見通しを得た。2016/01/03
mft
4
斜め読み、というか所々読んでみた。後半の代数的な話はまだ読めるが、錐とか扇とかの辺りは定理が何のために出てくる定理なのかとかよく解らなかった。真面目に筋を追えってことか2023/06/05




