出版社内容情報
計算機に関する数学の基礎から先端領域まですべてを,やさしくかつ完全に解説。〔内容〕数の表し方/機械語/論理回路/コンピュータの模型/素因子分解と暗号/多項式の素因子分解/符号理論/グレブナー基底/平方剰余の相互法則/他。
内容説明
本書では、コンピュータがどのように計算するか、どのように判断するかという原理を具体的に述べ、暗号のために必要な大きな自然数の素因子分解や、数式処理のときに必要な多項式の素因子分解、およびネットワークのときに必要なコード理論の数学的原理を書いている。コンピュータと数学の接点として大切なグレブナー基底について基本的な部分にも触れた。
目次
第1章 数の表し方
第2章 機械語
第3章 論理回路
第4章 コンピュータの模型
第5章 素因子分解と暗号
第6章 多項式の素因子分解
第7章 符号理論
第8章 グレブナー基底
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
7
図書館にて。上原周『作ろう! CPU』(2020)と、それから2000年刊行の本書の前半4章(しかし、この部分は1982年刊行の『コンピュータ入門』とほぼ同じだそうな)とを読んで、やっと〈計算機の原理および可能性と限界は1930年代に定まっている。これから100年経っても4章までの内容は変わらない。〉を理解した。あとは後半の数学的な部分、誤り訂正符号に関する章と、グレブナー基底に関する章をがんばって読もう…。2022/09/15
kenitirokikuti
5
図書館にて。前半の集積回路の構造のところはなんとか読めたが、本編である後半、素因子分解と暗号のところなどで挫けた。ただ、整数論においてどうやって無限大をねじ伏せるのかは理解できた。偶数の全体と奇数の全体を0、1とおくと、四則演算を行える(「体(たい)」)。なるほど、ゼロイチの二進法で表せたら、電気回路で処理できそうだ。しかし、ガウスとかオイラーとかつよいやつばっかでしんどい。2022/09/21