出版社内容情報
近代化学の成立から現代までを,個々の化学者の業績とその生涯に焦点を当てて解説。図版多数。〔内容〕化学史概説/パラケルスス/ラヴォワジエ/デーヴィ/桜井錠二/下村孝太郎/キュリー/鈴木梅太郎/ハーンとマイトナー/ポーリング他
目次
パラケルスス―錬金術を医化学に変えたルネッサンス人間
ラヴォワジエ―中央銀行総裁、行政家、エコノミストにして近代化学の創始者
デーヴィ―化学によって社会の最上層まで上りつめた人物
ゲーリュサック―エリート主義フランス科学のエリート科学者
ベルセリウス―独力で27年間ヨーロッパの全化学文献を読んで論評
リービッヒ―飢饉の体験にもとづく農業化学の研究
ヴェーラー―激情的なリービッヒとの48年間の友情
桜井錠二―科学行政エリートの栄達
久原躬弦―「日本最初」が数多くつく第一世代の化学者
下村孝太郎―日本で最も早く「化学工学」に着目
マリー・キュリー―こよなき伴侶とともに
ハーバー―最盛期ドイツ科学の巨人
近重真澄―多彩な関心事に生きる
鈴木梅太郎―当時最大の研究人員を掌握した農学出身の化学者
ハーンとマイトナー―男女の科学者の60年間におよぶ友情と共同研究
小松茂―自然の森羅万象を研究題材と観る
コナント―原爆の開発を主導したハーバードの総長
カロザーズ―大企業と創造的化学者
ポーリング―反核平和運動を貫いた大科学者
著者等紹介
島尾永康[シマオナガヤス]
1920年大阪市に生まれる。1947年京都大学理学部卒業。前同志社大学工学部教授。理学博士。英国科学史雑誌、『Annals of Science』元編集委員。自然科学史国際友の会(ドイツ)会員
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