感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
40
新刊コーナーより。津波で汚れてしまった文化財の保護に、知人の学芸員たちが奔走していたのを思い出し、手に取りました。この本ではより多様に「劣化」が紹介されています。家の自分のコレクションにもみられた虫による食害や紫外線による経年劣化。ホコリ、湿気によるカビ、素手で触られたせいで起きる酸化。時の侵食に抗う人々の努力にただただ感服する。そして…お願い、政府はここにお金使ってください。2023/12/12
アナクマ
23
こういう本もある。カビた剥製、虫喰った古文書、酸化した鉱物、液抜け。それらの写真と被害解説がずらりと。処方箋は少々。「傷んだ文化財を前にして途方に暮れた経験に根ざして」全国の学芸員にむけて「劣化は起こるもの、大切なことは、その要因をつきとめ、対策につなげること」をメッセージ。博物館の本質的意義「いつか誰かのために、保存・継承すること」を国際会議で述べた秋篠宮。◉雪かきが終われば(害)虫も(雑)草も動き出す季節へ。有機物は腐るしインフラは朽ちる。エントロピー増大に抗する人類のささやかな反撃に終わり無し。2025/03/26
じじちょん
5
出土遺物や器物、古文書、標本、はく製などの劣化や食害を写真で表示。巻末に対処方法も載ってる。 ある程度元に戻せる方法があるけど、デリケートな作業で時間もかかる。災害で泥だらけになった物はとりあえず冷凍するんだって!丈夫そうな容器も腐敗による膨張と収縮で凹んで亀裂が入ってしまうとは…。2023/12/10
takao
3
ふむ2024/04/19
skr-shower
2
多種多様な劣化写真。こういう品の復旧を仕事委にしてみたかったが手強い…紙モノにつく虫は本当に手に負えない。はく製も骨組みの角材が出てしまうほど劣化するとは。2024/04/24