出版社内容情報
グローバルから地域スケールまで,緑地環境,緑地空間を計画・デザインするための新たな手法を展開。〔内容〕歴史に学ぶ緑地計画思想/アジアの環境/国土計画/ランドスケープエコロジー/都市環境デザイン/環境緑化技術の体系化
【目次】
1. 歴史に学ぶ緑地計画思想
1.1 江戸時代の公共緑地政策
1.2 パークシステム論の近代都市計画への貢献
1.3 ハワード「田園都市論」の今日的意義
1.4 都市計画制度における緑地保全思想と制度の発展
2. アジアの環境と緑地環境科学
2.1 環境情報と地球環境モニタリング
2.2 東アジアの温暖化問題
2.3 中国における土地荒廃の現状と回復技術
2.4 東南アジアにおける熱帯都市の緑化
3. 国土計画と緑地環境科学
3.1 成熟社会における国土計画の新しい理念
3.2 環境基本計画と生物多様性国家戦略
3.3 環境保全からみた国土の多面的機能
3.4 農村居住とエコビレッジ
4. ランドスケープエコロジー
4.1 ランドスケープエコロジーの理論と応用 ―とくに「生態的回廊」について―
4.2 農村空間の生物相保全
4.3 ビオトープ計画と地域生態系の保全
4.4 河川空間の保全生物学
5. 都市環境デザイン
5.1 環境調和型地域社会の形成手法
5.2 都市再開発とランドスケープデザイン
5.3 緑地植物データベースと公園デザイン
5.4 河川空間の生態的環境デザイン
6. 環境緑化技術の体系化
6.1 環境アセスメントと緑地環境評価
6.2 大気汚染と都市緑化
6.3 都市土壌と都市緑化
6.4 芝生の造成管理技術
7. 索引
【編集者】
井 手 久 登
【著者】
井 手 久 登, 井 手 任
一ノ瀬 友 博, 石 川 幹 子
池 口 仁, 李 東 根
浦 田 啓 充, 上 杉 哲 郎
恵 良 隆 二, 大 黒 俊 哉
大 貫 直 子, 加 藤 和 弘
加 藤 好 武, 倉 本 宣
篠 沢 健 太, 鈴 木 雅 和
田 中 弘 靖, 武 内 和 彦
恒 川 篤 史, 寺 井 学
根 本 泰 人, 林 邦 能
平 澤 毅, 舟 引 敏 明
藤 崎 健一郎, 村 上 暁 信
横 張 真
内容説明
国連環境開発会議以来、地球環境・地域環境の保全・創造について社会的関心が強くなり、特に持続的開発・生物学的多様性・気候変動といった話題は国際的にまた個別の専門分野を越えたテーマになってきた。しかし同時にこれらの期待に応えるべく概念整理と科学的方法論が十分確立しているとはいい難い。そこで本書は、新たに緑地環境科学(landscape and environmental science)という分野を確立すべく、従来の造園・緑地学の成果を踏まえつつ、21世紀における新たな学問領域となる手がかりを提示するために最近の研究事例を紹介しようとするものである。緑地環境科学に求められるものは、環境整備や空間秩序を目指し、地球的規模から地域・地区的レベルまで、緑地環境・緑地空間を計画・デザインするための新たな手法を展開することである。そのための第一歩として研究の現状を系統的に示そうとしたものである。
目次
1 歴史に学ぶ緑地計画思想
2 アジアの環境と緑地環境科学
3 国土計画と緑地環境科学
4 ランドスケープエコロジー
5 都市環境デザイン
6 環境緑化技術の体系化