感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
荒野の狼
2
1985年「手塚ファン」に収録の「アドルフに告ぐ 回想」の手塚自身のメッセージが収録されている。これによると、伏線を張りながら描けなかった部分が多く残ってしまった作品と書かれているが、同感である。おそらく、連載の中断などがなければ、スキのない出来になったのであろうが、残念で、主な登場人物の描き方にも大きな疑問が残る作品。2020/12/20
Toshiko Hirose
1
ヒットラーにはユダヤ人の血が流れていた…ということは真実だったらしいのですが、このことを中心に、アドルフ・ヒットラーともう2人のアドルフが登場する話です。初めは、反対派を殺すことから始まりますが、どんどん戦争末期になるにしたがって、彼我入り乱れて、誰がほんとうの味方かわからなくなり、殺し合いのための殺し合いになっていく。戦争の本質はこの辺りにあるように思います。戦争体験者としての手塚治虫の面目躍如といった作品です。2022/06/19




