出版社内容情報
著者・魚乃目三太氏をモデルにした実写版ドラマ化を記念して発売される『戦争めし』の豪華版。
既刊コミックス『戦争めし』4冊から、「幻のカツ丼」や漫画家・ちばてつや先生の満州での体験談を描いた 「ちば少年の引き揚げめし」などの名作を厳選して採録。
描き下ろし要素も満載。新規作品は 「豆腐が消えた日」「肉なし肉じゃが」など5本。漫画評論家・石子順氏の重厚記事も収録(引き揚げ体験や戦争体験漫画家・手塚治虫先生との交流など)。
「食べる」とは生きること! “あの戦争”での食糧難の中、日本人はどう生き抜いたのか…!? 平成最後の夏……。子供達や若い世代へ語り継ぎたい昭和日本人の珠玉の“食物語たち”が1冊に!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
84
戦争漫画。食べることは生きること。[1.幻のカツ丼][2.豆腐が消えた日][3.戦艦大和のラムネ][4.友情の金平糖][5.ちば少年の引き揚げめし][6.東京大空襲と鰻のタレ][7.出征の婚前うどん][8.比島(フィリピン)の味噌汁][9.たんぽぽの珈琲][10.肉なし肉じゃが][11.ノモンハンと卵かけ飯][12.疎開先の素麺おやつ]▽事実を元に構成されたフィクション。石子順(漫画&映画評論家)の特別寄稿記事で、「戦争漫画70年」が圧巻の情報量。ちばてつや先生の話も興味深かったです。2022/08/29
yomineko@猫毛まみれ
60
素朴な絵が魅力の漫画家さんです。戦争時においしい食べ物がどれだけ庶民のそして兵士の力になった事か。。。こういう本がもっと売れたり貸し出しされてほしいです。戦争を知らない世代が出来る事はただ1つ。ずっと戦争があった事を忘れない事。それを教えてくれる貴重な本です✨2021/12/21
馨
41
戦争を種物から描くなんて凄い。前線の兵士も銃後の国民も、当時を生き抜いた人たちには食べ物に関する思い出があることだろう。戦うために、生きるために、守るためにどうにかして栄養を摂ろうとしてきた時代があったこと、また、知恵を絞って作っていた食べ物がそのままソウルフードとして現在も残っているものがあることも凄い。どの話も涙が出た。戦地で作るカツ丼や、故郷を思い出す戦艦大和のサイダー、ちばてつやさんの話も特に良かった。途中に紹介されていた他の作品も読みたいものが多々あった。2019/07/19
たまきら
32
墨田区の郷土コーナーから。戦争という非日常が日常だったころの、毎日のごはん。食べるという毎日することから浮かび上がるおかしさ、悲しさ。ここではちばてつやさんが登場します。じ~ん。2021/12/07
fuwa
5
この夏は戦争を振り返る機会がなかったが、この漫画と巡り逢え、敗戦から続く今の平和に感謝することができた。そして、徐々にこの平和が崩れつつあることに思いを馳せる機会にも。二度と戦争をしなくてもいいように、個人でできることはなんだろう。2022/08/27