感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
88
ブックオフで見つけて。いくつかの漫画は既読だったが、いろんな作家の思いがまとめて読めるので買ってしまった。それぞれの作家が手塚治虫と過ごした時間をとても大切な思い出として描いている。あらためて石ノ森章太郎の作品を読むと、彼だけ手塚治虫の顔を描いていない(亡くなられた時の朝日新聞へのイラストは別だが)。彼の手塚治虫に対する思いの深さを感じてしまう。手塚眞の父との思い出で語られた黒澤明とのエピソードは初めて知った。手塚治虫が残したものははかり知れない。そして、ここに登場する作家たちの多くがすでにいない悲しみ。2022/01/16
ぐうぐう
36
タイトル通り、漫画家が見た手塚治虫を漫画で描いたアンソロジー。ユニークなのは、藤子不二雄Ⓐや石ノ森章太郎といったトキワ荘メンバー以外の、例えば永島慎二やみなもと太郎といった、手塚漫画からは外れる作風の漫画家達の名もあることだ。しかし、意外なことに、彼らもまた、手塚治虫に近い存在であったのだ。こうやって俯瞰してみると、手塚漫画の影響を受けていない漫画家など、日本にはいないことがよくわかる。2016/12/07
akihiko810/アカウント移行中
22
漫画家が見た手塚治虫のエピソードを漫画で描いたアンソロジー。手塚の自伝的作品「がちゃぼい一代記」収録。印象度A 石ノ森、藤子Aのトキワ荘漫画家の他、みなもと太郎、永島慎二が借りた金を返すエピソードなど。そして目玉作品は手塚の自伝的作品「がちゃぼい一代記」。「漫画の神様」が神様である理由は、漫画に対する情熱があったからだとおもった2023/07/12
剛腕伝説
13
日本の漫画界に偉大な足跡を残した天才・手塚治虫。手塚と関係のあった漫画家達の鎮魂歌。漫画文化を作り、そして支えた偉人。改めて凄い才能を持つ天才だったと再認識させられた。2022/05/15
青龍
10
書店で見かけて、購入した。いくつかの作品は、既読だった。藤子A氏の序文に、「ああ、そのとおりだ!」と、頷き、手塚先生が残したものの大きさを再認識するとともに、石森氏の漫画で、手塚先生が亡くなったときのシーンに描かれた方の何人か、そして、ここに作品が載った方の何人かが、鬼籍に入っていると気付き、時代の流れを感じている。2017/01/29