出版社内容情報
耳がきこえず、もの言えぬ子供たち……。その子等が他人に心を開き言葉を知り、自分の世界を広げ、豊かな人間に育っていく。大正から昭和という激動の時代、ろう教育(手話)に一生を捧げた男、高橋潔の感動の一代記!
小学校高学年から
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
188
手話と言う言語から、昔読んでた本を思い出した。昔は手話というのは恥ずかしいものだと言う意識が強かったんだなと思った。高橋先生と少年のやり取りに感動した。2016/07/11
望月衣塑子そっくりおじさん・寺
59
盲聾学校の話。しかも大正時代の話である。主人公は新人教師・高橋潔(実在の人物らしい)。音楽の道を諦めた高橋は、大阪の盲聾学校に勤める。そこで耳が聞こえない乱暴な少年・戸田一作と出会う。サリバン先生の様な努力で一作君の心を開く高橋。昔の田舎の因習や偏見も描かれている。1巻だけでもかなりグッと来る。2巻も楽しみ。2013/02/08
すな
29
ろう者の方からお借りしました。手話を学ぶ者として、読むべき本だと思います。2016/01/23
たまきら
23
娘が乳児の頃、ママ友が誘ってくれたベビーサインのクラス。言葉が言えなくても赤ちゃんは理解しているので、サインを共有すると意思の疎通が取れる。そのことを知った時と、実際に娘がサインで意思を伝えてきた時の感動は忘れられません。講師の頭金先生は手話ボランティアもされていて、「西洋ではこう、日本ではこう」と何でも教えてくれました。この本は先生から借りて読み、泣きました。世界は良きにつけ悪しきにつけ情熱に満ちた愛で満ちているんだなあ、と熱くなれる実話です。2018/01/26
陽子
21
時は大正。聴覚障害と視覚障害が分離される前の聾唖学校が舞台。史実を元に描かれた作品。音楽を志す夢が破れた高橋潔が盲啞学校に教師として赴任し、野獣のような戸田一作少年に出会う。言葉を持たないということは意思の疎通ができない苦しみ。「他人に心を開き、言葉を知り、自分の世界を広げ豊かな人間になっていく、その事がこの子たちにとっての音楽だ」と悟りゆく高橋先生。「言葉」の存在を理解し学び、お母さんや周りの人たちと心を通わせることのできる喜びを知る、一作少年の心の成長とやりとりに、一巻目から涙が出てきた。2019/08/03
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