感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
円盤人
3
ハヤカワSF文庫にある、同タイトルのジュブナイル抄訳版。訳者も同じ福島正実氏ですね。傑作というより怪作という感じ。SFというジャンルは、幻想小説と対照的なようでいて、比較的親和性が高い。シェクリイもその系譜の作家であり、ゾンビー、ポルターガイスト、バーサーカー、狼男などのファンタジー的ガジェットを、未来世界において再解釈させて出してくるのは、今風とも言える。ただし、筋書きと掘り下げ、設定は雑。その理由が、本人の資質の限界ゆえか、時代がらなのか判別は難しいが、カルト的な一作に止まっている理由はよくわかる。2018/08/21
mintjam_
2
IMMORTALITI(不死)INC. 小学生のとき衝撃をうけた作品を再読 舞台は2115年(作品が描かれた1958年から157年後) 霊魂の存在が証明された世界→死の意味するところが変化 表紙:レックス動力会社の偉業をアピールするポスターをイメージ(p20) p31 火星料理=中華風 p32 植物ショー(成長スピードが数百倍) p40 来世保険=魂を強化し確実に来世へ行けるサービス p50 テレビ電話ボックス p104 人間狩りが娯楽に p242 自殺ボックス2025/06/22
Hikaru Motomura
2
児童向けの翻訳だが、その割には分かりにくい。分かりにくさの原因は「死なない」ってことと「来世」の概念がしっかり初めの内に定義されてないからかな?この作品が発表された当時に本国でどのような評価がされたのかは知らないが、輪廻転生の考え方に馴染みがある日本人(仏教徒)には、あまり目新しさがない気がする。ところどころで手塚治虫先生の火の鳥を思い出しつつ読んだ。2022/05/25