感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
円盤人
3
『時間を征服した男』のジュブナイル版である。時間移動というテーマ、捕らわれの美少女に一目惚れし、彼女を救おうとする主人公は、『時間けいさつ官』(『時の塔』)でも見られたので、作者お得意のスタイルなのかもしれない。しかし、時間移動理論と、トラベル中のタイムマシン内部の描写に尺を割いた前半(ここはなかなか読み応えがある)と、未来世界で戦いを繰り広げる後半とが、一作品としてあまりにもまとまりを欠く。未来の世界設定はウェルズのそれをアレンジしたもののようにも取れるので、オマージュなのかもしれないが……? うーん。2018/09/08