出版社内容情報
絵本作家で画家の堀川理万子さんが作絵で手がけた物語。小学3年生たちは、それぞれちょっとした秘密を持っている。電車好きの足立くん、ごきげんさんの小川さん、生きものに詳しいうっちゃん、学校がきらいなしゅうこ。…お互いの「秘密」を知って、なにげない言葉を伝えたり伝えなかったりするクラスメイトを、放課後の日ざしのようなやわらかさで描く。版元を超えて活動する「らいおんbooks」編集による、初の読み物作品。
内容説明
ある町の三年三組の子どもたち。ほうかごの、それぞれの時間を、ちょっとだけ、のぞいてみませんか?電車好きの足立くん、いつもごきげんな小川さん、生きものにくわしいうっちゃん、学校に行かない上田さん。…みんな、ちょっとしたひみつを持っている。なにげない言葉を伝えたり伝えなかったりする日々を描いた、やさしい物語。
著者等紹介
堀川理万子[ホリカワリマコ]
1965年、東京都生まれ。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業、同大学院美術研究科修了。絵画作品による個展を定期的に開催するほか、グループ展、出版など幅広く活躍。絵本にBunkamuraドゥマゴ文学賞、講談社絵本賞、小学館児童出版文化賞を受賞した『海のアトリエ』(偕成社)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
49
小学生4人の、連作短編。個性あふれる子ども同士のやり取りが面白いし、周りの大人や先生とのかかわりにもユーモアが感じられる。ひととき、心和む読書だった。へび公園、実際にあるのかな? 堀川理万子さん、久しぶりに読んだ。2024/01/20
anne@灯れ松明の火
16
新着棚で。小学3年生の足立くん、小川さん、うっちゃん、上田さんは、それぞれ秘密を持っている。放課後、自分の時間を過ごす4人。ある時、それが交差して、お互いの「秘密」を知って……。ああ、小学生って、こんなだったんだなと、大人になってしまった今、思う。瑞々しくて、うらやましい。小学生が読めば、親近感を持つのかな。最後の上田さんの変化がうれしいね。担任は、うーーむだけど、何もかもいいこと、誰も彼もいい人ではウソっぽくなってしまうから、うーーむな人もいていいのかも?(笑) 作者自身の挿絵は、やっぱりいいな♪2024/02/01
にたいも
12
堀川理万子さんの絵と文がなんともほんわりと、かつ地に足がついていて、ほっとする作品。走っている電車の中が見えちゃう足立さんも、小野田先生の口にネコが顔をつっこんでいるところを想像しちゃう小川さんも、AIロボット風即興返事をする内海さんも、たつたあげーの歌を歌って泳ぐ上田さんも、なんて愛おしいのだろう。子どもにも、先生にも、教員志望の学生にもおすすめの一冊。2024/08/15
遠い日
9
堀川理万子さんのテキストって、ほんわかのびのびしていて本当に好き!小学3年生の同級生四人の秘密。ちょっとずつ伝わっていって、四人が共有できるようになるまで。それぞれの心の中のだいじな部分をちゃんと実現しようとがんばっている姿に胸が温かくなりました。四人目の学校嫌いの上田しゅうこさんの、正直さと自己主張と、ほんの僅かずつの歩みが愛おしく、途中からがんばりすぎないで!とはらはらするわたしがいました。本当にすてきな子どもたち。2024/02/03
ひろさん
8
2025年2月、坪田譲治文学賞受賞作家作品。 児童文学や大人でも読める本に贈られる文学賞として、毎年岡山市で表彰式が行われています。 小学低学年向けのお話ですが、とても優しく何となく自分が小学生に戻った気分になりました。 可愛い挿絵と物語、目を右、左、右、左‼️して電車の中が見えるかな? 一度試してみたくなりました(笑)2025/02/02