内容説明
『おくのほそ道』について理解を深めることができる本。松尾芭蕉の『おくのほそ道』について、紀行文の内容や俳句を豊富な写真やイラストとともに紹介。巻頭には、『おくのほそ道』や芭蕉、俳句のくわしい解説も掲載しています。すべての俳句に意味と季語の解説をつけています。また、原文と現代語訳を掲載した「チャレンジ!古文を音読してみよう」のコーナーを一部に設けています。巻末には、俳句の鑑賞や俳句づくりの参考になる「俳句に挑戦!」のほか、「『おくのほそ道』に関する資料館や記念館」や「芭蕉の俳句三十選」、「江戸時代に活躍した俳人たち」を収録しています。
目次
第1章 江戸を出発し日光を詣でる(序文;千住 ほか)
第2章 夢にまで見たみちのく(白河の関;須賀川 ほか)
第3章 最上川を下って出羽三山をめぐる(尿前の関;尾花沢 ほか)
第4章 北陸をめぐり旅の終着地へ(市振;那古の浦 ほか)
俳句に挑戦!(俳句を鑑賞しよう;俳句で遊ぼう ほか)
資料
著者等紹介
佐藤勝明[サトウカツアキ]
1958(昭和33)年、東京都生まれ。1993(平成5)年、早稲田大学大学院博士後期課程満期退学。博士(文学)。現在は和洋女子大学人文学部教授。専門は俳諧史の研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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春
11
松尾芭蕉というと白髭で杖をついたお爺ちゃん、というイメージだったけれど、29歳で江戸へ来て41歳で最初の旅に出たそう。家康の全国統一によって、平和が訪れた江戸時代。旅のしやすい環境が整ったとはいえ、徒歩で深川〜みちのく〜大垣をぐるりと回ったのはすごい。期間が5ヶ月弱と意外に短いのにも驚いた。SNSも旅行雑誌もない時代、松島、日光東照宮、平泉など名所へ辿り着いた時の感動はひとしおだっただろうと思いを巡らす。美しい景色も道中での人との出会いも、まさに一期一会。「海暮れて 鴨の声 ほのかに白し」鴨は冬の季語!2022/03/11
もべ
6
知っている歌はたくさんあるのだけれど、こうして旅を追っていきながら読むと感じるものも違う。芭蕉と曽良の仲睦まじげなイラストがとても可愛らしく、曽良とお別れした場面ではつらく、曽良と再会した大垣の地では嬉しくなってしまった。購入候補!2023/02/12
シャーベット色のクッキー
0
結構高価な本。全ては行けないけど、死ぬ前にある程度まわろうと思う。木曽義仲の隣に墓を建ててほしいと切望したのは、源氏と平氏や奥州藤原氏の書物をよく読み、実際にその地に足を運んで様々な儚さが強く印象に残ったのではないだろうか。 曽良が山中温泉で腹痛で倒れたようだが、よく回復して大垣で落ち合えたなと。 お金かかるけど、歴史を知った上で子供の時から旅行や足を運ぶべきである。その時にしかその感性を養えないから…また人と関わることも大事である。だからこうして後世にまで残るのであろう…2022/11/13