出版社内容情報
アメリカ東部の町ウィルミントンを舞台に、11歳の日本人の少年・ダイの日常を描いた爽やかな少年小説。
小学校中学年以上向き
★'92坪田譲治文学賞/'91産経児童出版文化賞
内容説明
ウィルミントンの町は、アメリカで一ばん古い、そして二ばん目に小さな、デラウェア州という州にあります。秋にはたっぷりとした紅葉に埋もれ、いい匂いの風がふく、とても美しくてありふれた町です…ウィルミントンの町に秋がきて、僕は11歳になった。あまったるくなくて、こうばしくておいしいチョコレートブラウニーのような少年小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クリママ
40
児童書。父親の仕事で2歳からアメリカにすむ11歳の少年。5年前にアメリカに来た大学生の姉のこと、ガールフレンドのこと、年上の友人のこと、などなど。取り立てて何かがあるわけではない日々が僕の目線で綴られる。こうばしい。色でいえば茶系統だけど、この物語は草色の雰囲気。同じ年頃の子が読んだら、面白いと思うかな。2019/10/08
mntmt
27
再読。デラウェア州の小さな町。季節は秋。11歳の少年の日々。大学生の友だち、ウィルは親日家。アイスクリームの食べっぷりが頼もしいパーネルさん。などなど。周りの人たちの描かれ方がとても好き。爽やかな秋晴れの日に日向ぼっこしながら、外で読みたい本です。2016/09/04
れいぽ
11
品行方正な文章と明るい透明感。懐かしいなぁ、江國さんのこの世界。江國さんは結婚されてから世界観がかわったのか作風が変化したように思えます。やっぱり初期の作品はいいですねー^^大介くんはどんな大人になったのかなぁ。。。2010/07/23
星野
10
図書室にて。表紙の、ツンとすましてポケットに手をつっこんでいる少年が気になって読むことに。アメリカで暮らす大介の日常が、まさしくこうばしい限りに綴られている。たまに江國さんの、異国の香りがする文体を味わいたくなる時がある。今はまさしくそんな時。美味しかったです。2012/02/09
ようかい2
9
アメリカに住む小学生のダイの日常のお話。ちょっとしょっぱかったり、甘かったり、酸っぱかったり。ダイ目から見た周りの人とのつながりが温かい。2014/10/03