出版社内容情報
幼い頃より絵を描くことにのめりこんだ北斎は、絵を極めるために長い生涯ずっと描き続けました。変人とも言われたその人生とは。
内容説明
七十二歳にして「富嶽三十六景」をかいて江戸っ子の度肝をぬき、すべてのものを「絵」というわくのなかにうつしとろうとした北斎。アメリカの有名な雑誌は「この一千年間で、世界の人びとに影響をあたえた百人」の中に、日本人からただひとり、葛飾北斎を選びました。かれこそは、今、世界中の若者に愛されている、日本のマンガ文化の先駆けでもあったのです。
目次
1 絵かきになりたい
2 浮世絵師、誕生
3 町人よ、胸をはれ!
4 絵師のほこり
5 一歩もひかない
6 大きな絵、小さな絵
7 将軍とニワトリ
8 あらゆるものをえがく
9 富士にこめた思い
10 夏の野原を気晴らしに
著者等紹介
芝田勝茂[シバタカツモ]
石川県羽咋市出身。著書は『真実の種、うその種』(小峰書店・日本児童文芸家協会賞)、『ふるさとは、夏』(福音館文庫・産経児童出版文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
92
他館図書館本。 北斎が世話になった蔦屋重三郎…。あのTSUTAYAか?と思って調べてみたところあやかっただけで創業者とかではないみたいです。 天明天保の飢饉と改革…。当時の町民は大変でしたね。無能の武士が登場しない北斎の絵…、町人の誇りがしみだしています。ラストの富士山=スカイツリー(関西上方にはないもの)という考察はなるほど。しかし関西は関西で東京に劣等感みたいなものを抱いているのですよね…。2023/04/08
Tomoko 英会話講師&翻訳者
8
児童書。北斎の伝記。絵を描く以外は本当に興味がなかった人だったんだな。幕府の検閲厳しいけど、それに屈しない町人文化。2016/10/05
かのん
5
そこがそうつながってくるとは、初めてききました。どうなのかな?2016/06/30
読書国の仮住まい
4
北斎は百姓の息子として生まれる。 北斎自身、母は赤穂浪士の1人小林平八郎の孫と称したと言う。 幼い頃から絵を描くのが好きであり、勝川春章に弟子入り。 天明の大飢饉に見舞われ唐辛子売りに身をやつすが、蔦屋重三郎に拾われ絵で生きていくことを決意。 滝沢馬琴と仲違いしたのはもったいない。 作品も紹介されているが、90歳の富士越龍図は圧巻。 数ある画号の中でもやはり画狂老人卍の尖り具合は群を抜いている。 なお、本書では東洲斎写楽の正体を北斎としている。 ちょうど勝川派から破門されたタイミングに合うからとのこと。2020/12/04
紫
3
葛飾北斎90年の画狂人生を有名エピソード中心にまとめてダイジェスト的に紹介。江戸時代の出版文化、浮世絵の制作技術等々、初歩から要領よく整理して解説されているので入門書としても役立つのであります。引っかかったのは北斎の作画をマンガ・アニメのルーツのように強調していること。「漫画」が現在的な意味の「マンガ」になるのは大正・昭和以降なので違和感があり。もう一つ難をいえば東洲斎写楽=北斎説はいかがなものか。児童向けの伝記物でこれをやっちゃっていいの? いまどき別人説なんて成り立たないでしょう…。星3つ。2018/06/12
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