出版社内容情報
日本の近代化にとって自動車産業の発展が必要不可欠と信じ、自動車づくりに打ち込んだ人生。物作りを通じた親子の絆も語る。
内容説明
おとなしい喜一郎少年は、発明家の父からは期待もされず、家で妹と遊ぶ毎日。でもひそかに機械への興味を持ち続け、やがて自動車の開発を目指すことに。どんな問題が待ち受けているでしょうか。
目次
1 もっと先へ
2 ひ弱な少年
3 親子の血
4 地道にコツコツ
5 アメリカの文化
6 まだ早い
7 回ったエンジン
8 トヨタのトラック
9 三年でアメリカにおいつく
10 喜一郎の夢
資料
著者等紹介
山口理[ヤマグチサトシ]
東京都出身。大学在学中に、高校で代用教員として現代国語の教鞭を執る。卒業後、千葉県内の小学校に勤務した後、執筆活動に専念。創作、ノンフィクション、エッセイ、評論、教育書、学術論文など幅広く執筆し、講演活動も積極的に行っている。日本児童文学者協会、日本ペンクラブ会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆうぴょん
2
中1娘。相変わらず伝記が好き。愛知県民で、あれだけ産業記念館へも連れて行ったのに(つい最近いったばっかよ)佐吉は覚えていたのに喜一郎って誰?ときたもんだ。 天才型の父佐吉に比べるとこつこつ型の喜一郎入れ込んだのは織機より自動車だった。今のトヨタを誰が想像できただろうか?そして、喜一郎の時代に戦争がなければ日本のモータリゼーションはもっと進んでいたかもしれない。 幼少期の養母の話など親目線で読むとやっぱり育て方、親の背中を見て育つとはこのことか?などと思う2024/05/06
rie
2
勉強も運動も苦手だけれど、コツコツ型で、機械のこととなると夢中になって取り組む喜一郎。そんな喜一郎のことを、普段は厳しい父、佐吉も見込んでいた。工学部と法学部で学んだ喜一郎は、紡績業と織機の製造を行う家業に携わるが、あるとき、佐吉から自動車事業をやってみるよう提案され・・・・・・。ごく普通の少年、喜一郎が、時代を見極める目をもつ父親の支えと、持って生まれた好きなものへの情熱を武器に、自動車開発への道を進む姿が、みずみずしく描かれている。2016/05/22