出版社内容情報
いつも自由で楽しそうな日下部くんが、ぼくらはちょっとうらやましいーー。
日射しの強くなりはじめた五月。クラスでも学校でも人気者の6年生の日下部くんが、突然、フリフリのかわいい日傘をさしてきた。そんな日下部くんの日傘をきっかけに、周囲の子どもたちが〝本当の気持ち〟を考えていく全5章の連作短編。日下部くんがなぜこの日傘を使うようになったのか、鮮やかな結末が明かされます。
内容説明
みんながちょっと気になっている日下部くんが、ある日、フリフリのかわいい日傘をさしてきた。「日下部くんだから」と見守るうちに、みんなが少しずつ「自分の本当の気持ち」を考えていく…。考えるきっかけがいっぱいつまった自由で楽しい成長物語。高学年おすすめ図書。
著者等紹介
神戸遙真[コウベハルマ]
千葉県出身。『恋とポテトと夏休み』などの「恋ポテ」シリーズで第45回日本児童文芸家協会賞、『笹森くんのスカート』(共に講談社)で令和5年度児童福祉文化賞受賞。また、千葉市芸術文化新人賞奨励賞受賞
ぽん豆。[ポンマメ]
2021年からSNS等で活躍。色彩と表情豊かなイラストで注目を集める。中性的な男女やケモ耳を描く事が得意(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごま麦茶
7
ある日、日下部くんが可愛い日傘をさして登校。それを見た同級生たち(小6)が、自分の気持ちと向き合っていくお話。学生時代は周りからどう見られているか、とても気になる時期。読んだお子さんが、自分はこうだからきっと合わないとか、男/女だからという、キャラ付けや決めつけから、自由になれるきっかけになったらいいな…と思う本でした。自分はもう大人で振り切ってますが、それでもやはり奏太と彩葉のやりとりにグッときて、うるり。表紙も挿絵もとても美しい。今回も《PxP》が出てきてニヨニヨ。Eバーガー出てきて嬉しかったなぁ。2025/05/02
SHEEP
3
突然フリフリの日傘さしてきても(日下部くんだしな…)になるの超然としすぎててすごい。そんな日下部くんに接して思いを変化させていく5人の子たちのおはなし。2025/05/22
入江大和
2
飾らない自分でいること、好きなものを好きと言ったり、したり持ったりすること。周りの視線が気になる高学年の子供たちには難しいよね…というか、大人だって難しいじゃないのと思いました。日下部君だからねと皆を納得させてしまう日下部君、その人間力うらやましいぞ!そして、影響を受けて、少しずつ変化する子ども達も素敵でした。2025/06/12
kira
2
日下部くんは白いフリフリのレースがついた日傘。クラスの女の子は、「日下部くんだから似合う」っていうようなことを言っているけれど…。なんで日下部くんはそんな日傘をさすんだろう? 日傘男子、小学生も紫外線対策を。ジェンダーレス。自分らしく生きる。小学校高学年。2025/06/05