出版社内容情報
図書館で見せてもらった「世界に一冊の本」。それは卒業生3人が手作りした『妖精リーナの冒険』だった。何も夢中になれるものがないと思っていた柊斗はその本に出会い「本とは何か」「印刷とは」と図書館で調べ始める。本を作った卒業生にも話を聞きにいき、印刷博物館で活版印刷を体験もしてみる。そうするうちに強引な父親と合わなかった関係に変化が起き、友だちも増え、柊斗の世界が変わり始めて…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
信兵衛
21
元気のなかった柊斗が、本との出会いをきっかけに、生き生きと元気づいていく姿が嬉しい。 子どもたちには本との出会いを大切にして欲しい、と願います。2023/11/04
雪丸 風人
14
主人公は控えめな小学六年生。なにも熱くなれるものがなかった彼が、先輩たちが作ったという手作りの本に魅せられ、好奇心に駆られて、知ることの楽しさに目覚めていきます。明るく楽し気なラスト、好きだな~。子どもたちを温かく見守る司書の先生も、本への愛が溢れていて最っ高でした。関心の対象から派生して興味の輪が広がっていく流れは、私にも覚えがありすぎますよ。本の作り方のくだりを読みつつ、この作品をひっくり返して「ほほぅ、これがその工夫の跡なのか!」と感嘆していたのは私だけではないはず。(対象年齢は10歳以上かな?)2024/01/10
izw
6
6年生の柊斗が、自分が好きなものを探して、あれこれ考える。文哉はサッカーが好き、など周囲の子たちは好きなものがはっきりしているのに、自分は何が好きなのか分かない。図書館で先輩が手作りした本を見つけ、製作した友だちの姉の友だちから話を聞いてから、本、印刷に興味を持ち、熱心に本を読み、印刷博物館に家族で行くことに何とかたどり着く。Do whatever you want 博物館のワークショップで印刷した言葉だが、自分の好きなことをすればよいという自覚が芽生えた。6年生の内面の成長が爽やかに描かれている。2024/10/26
おーね
2
本を読むというより、本そのままの成り立ちに興味を持つなんて研究者ですね。2024/05/03
必殺!パート仕事人
1
お勉強の本という気がしましたが(読書の時間だけに)、濱野さんの本は一通り読んでみたいと思いました。2023/11/07