出版社内容情報
両親が中国に赴任することになり、奈良に住む祖父のもとへあずけられた小学5年生の卓は、山で暮らす祖父に「宝物」を見せてもらう。それはマグノリアの花咲く森で、祖父が亡き祖母の思い出として植え続けていたものだった。感動した卓は山が大好きになり、植樹を手伝うようになる。祖父との生活で心も体も強くなった卓は、喘息でやめていた合唱をもう一度やってみようと思うのだった。自然に触れる喜びを描いた感動物語。
内容説明
緑一色の森の中に、くっきり白く浮かび上がる森。それが祖父の宝物、マグノリアの森だった。なぜその森が宝物なのか?卓は、祖父やアズサと山の仕事を通して、自然を大切にする日々を送り新しい自分を見つけはじめる。
著者等紹介
中川なをみ[ナカガワナオミ]
山梨県生まれ。日本児童文学者協会会員。『水底の棺』(くもん出版)で日本児童文学者協会賞受賞
白石ゆか[シライシユカ]
紙版画、イラストレーション作品を中心に個展、グループ展などで作品を発表しながら、パッケージのイラスト、書籍、雑誌などの挿し絵で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よこたん
36
“「ぼくはずっと、神経質だって言われてきた」「そんなん知らん。けど、あんたは神経質やない。そんなええもんとちゃう」” 喘息持ちのため、親の中国への転勤に同行せず、奈良の祖父宅で暮らすようになった少年の成長譚。自然に囲まれて徐々に元気なっていく姿は『アルプスの少女ハイジ』『秘密の花園』を思い起こさせる。スギ・ヒノキが伐採された跡に、亡くなった祖母が好きだった白い花の咲く木々を植え続ける祖父が魅力的。夕暮れ時にぽうっと浮かび上がるようなマグノリアの白い花々を想像するだけで、うっとりするし、何だか泣けてくる。2025/07/13
菱沼
1
知人が貸してくれて。わりとありがちな、可もなく不可もない物語。おじいちゃん(おばあちゃん)と孫の、ほんのわずか非日常の生活を描いた児童文学は、すでにいろいろあるのではないかと思う。2022/07/22
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