出版社内容情報
あおばはサッカー好きな活発な女子。でも美容師の母から「女の子はかわいい方が得」と言われベリーショートにしてもらえません。そんなあおばが転校生の風花ちゃんとダウン症の姉・実里ちゃんと仲良くなり、少し考え方が変わります。障がいがあってもなくても、背が高くても低くても、みんなそれぞれが自分らしい素敵なクローバーなんだよ、というメッセージが伝わる物語です。
内容説明
サッカー好きなあおばの近所に、同学年の風花ちゃんと、二歳年上の実里ちゃんがひっこしてきた。実里ちゃんの障がいにとまどったあおばも、だんだん二人となかよくなる。そんなとき、友だちの西野が実里ちゃんの障がいにいやみを言い、風花ちゃんが怒りを爆発させてしまう。西野はそんなやつじゃなかったのに…。あおばが「いっしょにあやまりに行こう」とさそうと…?
著者等紹介
高田由紀子[タカダユキコ]
新潟県に生まれる。同志社大学法学部卒業。『まんぷく寺でまってます』(ポプラ社)でデビュー。『君だけのシネマ』(PHP研究所)で第5回児童ペン賞少年小説賞を受賞。「季節風」「サークル・拓」同人。日本児童文学者協会会員
ゆうこ[ユウコ]
大阪府に生まれる。京都精華大学芸術学部卒業。優しくあたたかな雰囲気・静かなたたずまい・おいしそうな食べ物・かわいらしい動物など、作品世界に引き込まれる装画・挿画を描きつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
75
児童書。ダウン症▽あおばは、サッカーが大好きな元気な小4女子でボーイッシュなスタイルが好きなのに、母からは「もっと女の子らしくして」と言われている。姉妹の小4の風花(ふうか)ちゃんと6年生の実里(みのり)が近所にひっこしてきた。実里ちゃんはダウン症で、あおばは最初面倒だなと思った。けれど明るくていつも笑顔な実里ちゃんと仲良くなり、風花ちゃんの優しさにも感激したあおばは少しずつ変わっていく。最近不機嫌な西野くんとも、ちゃんと話をする▽きらきらハッピーな物語。2022年刊2024/08/01
chiaki
29
あおばの近所に引っ越してきた同級生の風花、姉の実里はダウン症とのこと。ダウン症を知らなかったあおばはどう接すればいいのか戸惑うが、明るく元気いっぱいな実里と、姉をいつも優しく思いやる風花とのやりとりの中で次第に打ち解けてゆきます。ダウン症の姉を持つ風花の悩みも、長身でサッカー好きなあおばの悩みも、教育熱心な父を持つ西野の悩みも、等身大に描かれていてとても爽やかで読みやすい。大地の存在にも和まされる。四つ葉のクローバーの例えも、すごく分かりやすくていい!特別なんじゃない、個々を認め合える世の中に!中学年~2023/05/22
雪丸 風人
9
主人公は小4の女の子。近所に引っ越してきた転校生と仲良くなった彼女が、その子のダウン症の姉とのかかわりを通じて、お互いを知ることや気持ちを伝えることの大切さに気づいていきます。見事に道徳的な内容ですね。個性を特別視せず、あるがままに受け止めることの美しさが描かれていました。特に印象に残ったのは、頑張っても頑張っても認められないことがストレスになっていた少年の「おれ、できてないことばかりしかられてたんだ」という悲痛な言葉。私も子どもを歪ませる親にならないように気をつけたいです。(対象年齢は9歳以上かな?)2022/06/05
頼ちゃん
3
風花が西野くんに言った言葉(105P)や「お姉ちゃんがみんなとちがってたっていい」(86p)という言葉いいなと思いました。2024/10/22
芦屋和音
3
小4のあおばは、サッカー大好き女子。近所に同学年の風花ちゃん、その姉でダウン症の実里ちゃんが引っ越してきて……。ダウン症の子との関わり方を全く知らなかったあおばと一緒に、読めば自然となるほどと思う所が多々あります。「自分がいいって思っていることでも、まわりに否定されるとだんだんダメだと思うようになってしまう」は子どもに関わる大人すべてに肝に銘じてほしい。よく知りもしないで勝手に決めつけてることはないかな?と自分に問うとても良い作品でした。2022/09/18
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