新作絵本日本の民話<br> 母のめん鬼のめん

新作絵本日本の民話
母のめん鬼のめん

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  • サイズ A5判/ページ数 63p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784251035707
  • NDC分類 E

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒラP@ehon.gohon

6
『かあさんのおめん』、『おにのめん』とは全く内容を異にする重厚なお話でし た。続く飢饉で一揆を起こして磔に処せられた父親というくだりは、今まで読んだ絵本や物語には登場した例は多くないのではないのでしょうか。死んだ父親を、皆のために闘って死んだのだから恥じることはないと語る母親も立派です。この前置きがあるので、母の面、鬼の面の展開は心に食い込んで来ました。奉公で辛さに耐えるおきぬも、鬼の面で山賊を追い払った おきぬも、軽い気持ちでは受け取れません。手に入れた金銀で幸せに暮らしたという結末にも納得でした。2015/01/07

くるた

2
百姓一揆で父が亡くなり、家を助けるために遠くへ奉公に出た娘と、娘を案じながら暮らす母親の物語。ドラマおしんのような、貧しさと悲しさに囲まれた生活の中で、それでもひたむきに生きる人間を描いた作品です。大川悦生さんのあとがきも素晴らしい。語り方によっては、親孝行しろという説教話になってしまいそうな話だが、この物語の本質は母娘の愛の深さにあると書いています。山陽・山陰地方で伝わるお話らしいですが、民話らしい心地よい文章で、箕田源二郎さんの絵も素敵です。2021/02/19

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