感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りらこ
15
世の中は不条理だ。この本はそんなことを真っ先に考えさせられる。かおるは、その自分とは違うモノサシの論理に負けない。やまのこのはこぞうは、誰かに絡みたかったのか。自分の山を荒らす人間に対しての、理屈の通らない主張。いや待てよ、山に住む動物達から見たら、人間たちの勝手な振る舞い全て理不尽なのだ。守るべきものが、突然壊されて人間から見た美味とか便利という言葉に侵食されていく。その理不尽と思える怒りは、わたしたちの行動が鏡に映されているだけなのかもしれない。50年前の児童書、奥が深い。2019/09/28
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