内容説明
ゲイ・タリーズが愛する60年代のニューヨークを見つめるノンフィクション・ショート・ストーリー。
目次
ブーマーズ
ブルックリンのパニック
適者生存
パンクとプッシャー
ベニーに一泡吹かせろ
橋上の死
空の舞台
インディアン
その後のベイ・リッジ
放浪熱
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hotspur
3
二冊目。ニューヨークのブルックリンとスタッテン島の間にヴェラザノ=ナロウズ橋(現在でも米国内最長の吊り橋)を架ける工事(1951-64)を巡る話。架橋によって立ち退きを強いられる住民たち(特にブルックリンのベイ・リッジ)、橋梁技術者たち、現場監督、細かい職階に分かれた鉄骨組立職人を初めとする職工たち、その家族たち、現場に蠢く様々な感情、襲う悲劇などなどを描くルポルタージュ。技術的な説明を含め、取材対象と積極的に関わりながら一定の距離を保ってドライなタッチで押すスタイルは正にニュー・ジャーナリズムの祖型。2020/07/18