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内容説明
ナチが荒れ狂っていた時代、ベルリン北方80キロの湿地帯に、女性と子どもだけが入れられていたラーフェンスブリュック強制収容所があった。この収容所の門を13万3000人がくぐり、9万2000人が飢餓、強制労働、病気、拷問、ガス室などで殺された。本書の語り手は、この「女たちの地獄」を体験し生還した一人のドイツ人女性である。ナチの残虐行為が横行するなかでも、子どもを守り、仲間をたすける様々な営みがあったことが生々しく語られている。
目次
第1章 追想
第2章 収容所の生活
第3章 手をつなぐ
第4章 野獣たち
第5章 想い出のクリスマス
第6章 解放の足おと
ラーフェンスブリュック強制収容所関係略年表
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
1
ナチス政権以前から(父親も左翼活動家)共産党員という筋金入りの女性活動家が1942年に逮捕されて、婦人強制収容所に収容された経験について綴った手記の抄訳。とにかく、共産主義への信奉ぶりが半端無く、全くブレが無い。こういう人だから生き残る事が出来たのだろう。女性と子供ばかりの収容所の中は、サディスティックな女性看守に犯罪者上がりのブロック長(収容者をグループ分けした”ブロック"のリーダー)に虐げられる日々で、病弱な者や子供達がどんどん死んでいく。特に子供達への扱いは悲惨の一言で、何故こんな事が出来るのか2017/04/25
桐一葉
0
歴史ちゃんと勉強してへんから、なんでソ連軍が助けてくれたんか分からへん。ルワンダの本読んでも思ったけど、一つの国の中で虐殺があったとしても他国が助けることはすぐにはできひんの?と。ひどい仕打ちをするのも人間、その過酷な状況であっても助け合い励まし合うのも人間。2014/11/10
Arte
0
最初は絶滅収容所ではなかったラーフェンスブリュック収容所でも、敗戦近くになると凄いことになっていた様子が、共産党員の政治犯の著者によって描かれている。この人、終戦後はどういう生活送ってたんだろう。 2012/05/18
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